“アルマーニ制服”校長強気の主張「本校の保護者なら出せると思った」

2018年02月10日 17時00分

 高級ブランド「アルマーニ」が手掛けた制服を標準服として今春から採用すると発表し「高すぎ」と批判が上がっていた東京・銀座の中央区立泰明小学校の和田利次校長が9日、同区役所で記者会見を開いた。

 本紙昨報通り、この制服は一式で約8万~8万5000円。和田校長は高額な価格について「各家庭に相談して進めてくればよかったと反省点を持っている」としながらも「これまでより高額になるが、ご理解いただき購入してほしい。(採用を)変える考えはない」と、苦情が上がったからといって変更しないと語った。

 さらに「本校の保護者ならそれぐらいは出せるのではないかと思った。泰明小でなければこういう話は進めない」とも。

 銀座のど真ん中にある同校は学区制ではなく、中央区の「特認校」で中央区内全域から児童を受け入れる。東京でも最も地価が高い地域だけに、裕福な家庭が比較的多いとされる。だが、あくまで公立小だけに様々な批判が広がっている。

 子供の貧困問題に詳しい湯沢直美・立教大教授は「文房具代にも困る家庭がある中で、今回の制服代は論外だ。階層化が進む社会の現状が見えていないのではないか。高額な保護者負担は、入り口での排除につながりかねない」と指摘する。

 地方の公立小出身の漫画家の倉田真由美さんは「公立小はどんな人でも通えるということに軸足を置かなければ、子供や保護者に間違った自意識を与えてしまうのではないか」と話した。

 経済的に苦しい家庭への対処を問われた和田校長は「個別に相談してもらえば対応する。就学援助の制度など、どういう制度があるのか調べ、情報提供したい」とした。

 新標準服の対象は新1年生60人の予定。販売する「松屋銀座」によると、注文受け付けは1月25日から2月28日までで、広報担当者は「既に半分ぐらいの方から申し込みがあった。当店で扱う小学校の制服では最も高額」という。

 文部科学省の2016年度学習費調査では、公立小の1年生で制服代を支出したのは全体の26・8%で、支出額の全国平均は1万4000円。アルマーニ制服がいかに高いかがわかる。