ファミマがジムと合体だ! 株式会社ファミリーマート(東京・豊島区)は24日「Fit&Go」のブランドで24時間フィットネス事業に参入することを明らかにした。

 来月14日に東京・大田区に1号店としてオープンする「Fit&Go」大田長原店は、ファミリーマート大田長原店の2階に位置し、70坪の面積に約25台のフィットネスマシンやシャワールーム併設のパウダールームを完備する。入退館やロッカー、自販機はすべてリストバンドIC会員証で利用が可能で、料金は月額7900円から。

 店舗内覧会にスポーツウエア姿で現れた澤田貴司社長(60)は「コンビニとフィットネスは親和性が高い。ジムは店舗オペレーションの負荷が少ないので(ファミマの)オーナー様に新たな負荷をかけることのないビジネスモデルにチャレンジした」と意気込みを語った。

 2017年の主要コンビニ売上高(速報値、既存店ベース)は前年比0・3%減の9兆4738億円と3年ぶりのマイナスを記録。来店客数も同1・8%減の154億9208万人と2年連続でマイナスとなっており、各社が集客力アップに苦心している。

 流通ウォッチャーの渡辺広明氏(50)は「ファミマはこれまでにもドラッグストア併設店だけでなく、卓球やカラオケ、コインランドリーなど意外なコラボにチャレンジしているが、手間がかかり過ぎたり、ターゲット人口が少ない業態はあまりうまくいっていない。深夜は無人の24時間型ジムなら、行きと帰りにコンビニ利用が想定されるので、都市部では一定の成功を収めるのではないか」と分析した。

 併設のファミマでは、ジムの利用客を見込んでプロテインやアンダーウエアなど約180アイテムを陳列。都市部で既には「エニタイムフィットネス」や「ジョイフィット24」など24時間型ジムの競争が激化しているが、コンビニ店舗との相乗効果を期待する澤田社長は「5年後に300店舗」と勢いよくバイクのペダルを踏み込んだ。もう少しだけ月額料金が安いほうがいい気もするが、1号店の成否に注目が集まっている。