ブラジルのナイトクラブ火災 原因はまた花火

2013年01月31日 16時00分

 ブラジル南部サンタマリアで起きたナイトクラブ火災で、地元警察は27日、安全対策などに過失がなかったかどうかクラブ経営者から事情聴取を行った。火災の死者は少なくとも233人、負傷者は131人以上に上ると明らかにした。地元メディアが伝えた。


 警察は関係者や目撃者らからも事情を聴き、立件の可否について捜査を進める。警察は死者数をいったん245人と発表したが、重複があったとみられ下方修正した。


 火災は同日未明、サンタマリア中心部のナイトクラブ「キス」で起こった。地元大学生によるパーティーの客ら約2000人がいる中で花火を使ったショーが行われ、天井などに設置された防音材に引火。目撃者によると、火が天井に燃え移ったのを見たメンバーが演奏を中止して客に逃げるよう促したが、出口にいた警備員が火災に気付かず、押し寄せた客が精算を逃れようとしたと勘違いして退出を妨げたといい、このため被害が拡大した可能性もある。


 ブラジル紙「リオ・タイムズ」(電子版)によると、同国では1961年にリオデジャネイロ州ニテロイで501人が死亡する火災が発生しており、今回はそれに次ぐ規模の惨事となった。世界各地で近年起きたナイトクラブ火災では最悪の犠牲者数。


「キス」の出入り口は1か所で、非常口は目立たない場所にあったため、出火後、クラブ内は逃げ惑う人たちでパニック状態になり、逃げ遅れた人が多数いた。遺体の多くが出入り口近くのトイレ付近で見つかった。多くが窒息死とみられるという。


 タイのバンコクで2009年1月1日未明に発生し、日本人を含む66人が死亡したナイトクラブ火災でも年越しカウントダウンの際の花火が出火原因。同年12月にロシア中部で起き155人が死亡したナイトクラブ火災も、パーティーの演出で使われた花火が原因とみられている。08年9月の中国・深センのクラブ火災も花火が原因だった。


 ナイトクラブは音楽に合わせて踊る客でごった返していることが多い。雰囲気を盛り上げるため店内は暗く、火災が起きて客が混乱に陥れば、数少ない出口を目指して一斉に人々が殺到する。世界各地で多数の死傷者を出した過去のナイトクラブ火災の多くも花火が原因。同じ惨事がまた繰り返されたことになる。