犬猫感染症 野良だけじゃない!ペットにも注意

2018年01月16日 20時00分

 ジフテリアに似た犬や猫からの細菌感染症「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症」で2016年に国内初の死亡例が出ていたことが15日、分かった。ウルセランス感染症はヒトと動物の両方で発症し、ヒトでは喉の痛みやせきなど風邪に似た症状が出るが抗菌薬で治療できる。

 国内では01年から16年に主にペットからの感染が疑われる患者が全国で25人見つかっている。16年には屋外で3匹の猫にエサをやっていた福岡県の60代女性が呼吸困難になり死亡した。治療の遅れが影響したとみられる。

 厚労省は「感染したペットはくしゃみや鼻水など風邪に似た症状が出たり、皮膚炎などにかかる。接触したヒトも抵抗力が弱まっていた場合、ペットのおできをなでたり口移しでエサをあげたりなど過保護な接触で感染することがある。感染が疑われる場合はすぐ病院を受診すれば抗菌薬で治療できます」としている。

 同省によると「昨年はダニが媒介して猫からヒトに感染した例があったが、ウルセランス菌はもともと犬や猫が一定の割合で保菌しており具合が悪くて抵抗力が弱まった時に発症する。野良だけでなくペットでも発症します。蚊やダニが媒介する感染症と違い、春になると増加して流行するともいえず年間を通して注意が必要」という。

「風邪の症状が出るとまずインフルエンザを疑うと思いますが、治療法も違うので、家でペットを飼育していないかどうか聞くなど、病院の方も可能性としてペット由来の感染症を疑う必要があります」(厚労省)

 ヒトからヒトには感染しない。

 愛犬家や愛猫家の中には「感染をかわいいペットのせいにしたくない」と思ったり、「ペットが処分されるのでは」と不安を抱く人もいるだろうが「感染源のペットは保健所が調査したのち獣医で治療することになる」というからその点だけは安心だ。