色白崇拝・タイで流行の“チン美白”術

2018年01月12日 08時00分

【アツいアジアから旬ネタ直送「亜細亜スポーツ」】熱帯ゆえ浅黒い肌が多いタイで、地元女性はとにかく日焼けを嫌う。色白は美人の条件で、ひとつのステータス。履歴書や結婚式の写真も、必要以上に画像加工し肌を真っ白にすることがよくある。かわいい日傘がたくさん売られ、人気。日本人女性は肌が白いだけできれいだといわれる。

 この傾向は男性にも見られ、特にもともと肌の色が薄い中華系タイ人は、とにかく色白にこだわる。男性用のフェースクリームも、美白を売りにしたものが目立つ。テレビドラマや広告を見ても色白のイケメンや美女ばっかりで、外国人からしたら「どこの国の人?」と思ってしまうだろう。

 そんな色白崇拝は、男性の下半身にまで及んでいるようだ。日本人の感覚だと黒光りしたイチモツこそ雄の象徴だが「あんまり黒いと怖いよ。白いほうがかわいがってあげたくなっちゃう」とはタイの風俗嬢。

 首都バンコク北郊のノンタブリー県にある「リラックス・ホスピタル」は、タイにあまたある美容整形クリニックの一つだが、半年ほど前から“ペニスのホワイトニング”を始めたところ、男性客が殺到。今では月100“本”ほど美白している。顔のホワイトニングに来たタイ人男性が「ココも白くはならないのか」と相談してきたことから、施術を思いついたという。

 手術はレーザーで行う。非常に精密な機器でレーザーを皮膚の真皮層に照射し、シミや黒ずみのもととなるメラニンを減少させる。個人差もあるが、施術は平均5回行われ、お代は計2万バーツ(約7万円)。これはタイの大卒初任給程度の額だが、20代の若者から50代の壮年まで毎日3~4人が訪れるという。

 この“チン美白”は地元テレビで取り上げられ、ネットでも情報がシェアされ、この年末年始はやたら欧州で騒がれていた。英国国営放送「BBC」や大衆紙「サン」がニュースにしたからだ。この病院は英語のホームページも充実していて、今後は外国人患者の急増が見込まれる。

 ただあまりの反響に、タイ保健省は「デリケートな場所へのレーザー施術は、ペニスの炎症や出血、また感染症の危険もあるので十分に考慮を」と呼び掛けている。

 ちなみにこの病院には、女性の局部をプルプルにする「3Dヴァギナ」なる施術もある。女性の体脂肪をアソコに移植し、弾力豊かにするそうだ。

☆室橋裕和(むろはし・ひろかず)=1974年生まれ。週刊文春記者を経てタイ・バンコクに10年居住。現地日本語情報誌でデスクを務め、4年前に東京へ拠点を移したアジア専門ライター。最新著書は「海外暮らし最強ナビ・アジア編」(辰巳出版)。