“カノジョ役”を演じる接客サービス「レンタル彼女」の求人と偽り、応募してきた女性を風俗店に紹介したとして、大阪府警保安課は9日、職業安定法違反の疑いで大阪市北区の職業紹介会社「レック・インターナショナル」代表(36)ら4人を逮捕した。

 逮捕容疑は昨年1月下旬、同サイトを通じて応募してきた20代の女性に「もっと稼げる仕事がある」などとして、デリヘル店などの仕事を紹介した疑い。風俗店に紹介した女性は数百人に上るとみられている。

 同社は「日本彼女代行センター」という虚偽の求人サイトを運営。

「デートするだけで日給3万円以上稼げるお仕事」「キャバクラやガールズバーより確実に稼げる」などとうたい、レンタル彼女のなり手となる女性を募集していた。

 府警関係者は「レンタル彼女としての業務は一切行っておらず、サイトは風俗店に紹介する女性をおびき寄せるためだけに運営されていたようだ」と話す。

 サイトでは「腰に手を回すなどのボディータッチ厳禁」などと紹介して女性を安心させていたが「(容疑者は)被害女性に対し『店での面接がある』などと言って女性を呼び出し、いきなり風俗店の店長に会わせ、採用前提で話を進めた。強く言われることで『ノー』と言うことのできない女性が多かったようだ」(同担当者)。

 男性の元に恋人役の女性を派遣し、デートさせる「レンタル彼女」は5年ほど前から出現し、じわじわ浸透している。

 関西で大手レンタル彼女サービスを営む業者の関係者は「キャバクラや風俗よりもしんどくなく、手軽に稼げるので、バイト感覚でやりたがる子は増えている。派手なギャル系より地味な女子大生など普通の子が多い」と話す。

 一般的な「レンタル彼女」は性的サービスを禁止しているが、グレーゾーンの業者も多いとも。

「風俗店が経営する店もあり、実は高額なオプションがあるケースもある。店側は女の子に対して『少しだけ性的なこともしてみない?』などと、少しずつハードルを下げて誘い込むようだ」と同関係者は話している。