東アジア歴訪・トランプ氏を襲撃? 北朝鮮が狙う「ゴルフ外交」「DMZ視察」

2017年10月31日 17時00分

来日予定のトランプ大統領(ロイター)

 危ないのはゴルフ場か!? ドナルド・トランプ米大統領(71)が来月5日から日本を皮切りに14日までの日程で韓国、中国、ベトナム、フィリピンの各国を訪問する。東アジア歴訪に合わせるかのように、3隻の空母が第7艦隊の管轄海域に展開する緊迫した事態となっている。北朝鮮のよからぬ動きを封じる狙いなのは明白だが、果たして北朝鮮の金正恩労働党委員長は、黙って指をくわえて見ているだろうか。防災の専門家によると、松山英樹プロ(25=LEXUS)が同伴する安倍晋三首相(63)とのゴルフ外交中が最も危険だというが――。

 トランプ氏の来日が迫る中、不穏なニュースが流れてきた。韓国紙「中央日報」(電子版)が30日、マレーシアで2月に殺害された北朝鮮の金正男氏の息子ハンソル氏を殺害する目的で中国入りしていた北朝鮮工作員が先週、中国国家安全省に拘束されたと、消息筋の話として伝えた。日本を訪れるトランプ大統領に対して何か仕掛けてくるのだろうか。

 警視庁では来日を前に都心部で爆発物を検知する警備犬を出動させ、パトロールを強化、駅ではコインロッカーが閉鎖され始めた。過去最大規模となる1万人以上の警備態勢を敷くという。

 一方、横須賀基地を拠点とする米海軍の第7艦隊は、原子力空母「ニミッツ」「ロナルド・レーガン」「セオドア・ルーズベルト」の3隻が管轄海域に入った。茨城県の自衛隊百里基地で29日に行われる予定だった(悪天候で中止)航空観閲式には、北朝鮮をけん制するため米空軍のB1、B2戦略爆撃機も初めて参加する方向で調整されていた。

 拓殖大学客員研究員で元韓国国防省北朝鮮分析官の高永チョル(コウ・ヨンチョル)氏は「空母3隻だけでなく、戦略潜水艦、イージス艦が朝鮮半島近海に大展開している。北朝鮮が挑発行為に出ようものなら、即座にミサイルで攻撃するというメッセージです」と指摘する。

 トランプ大統領がアジア歴訪中に不測の事態が起こらぬよう、北朝鮮へにらみを利かすというわけだ。トランプ氏の日程で、懸念されている2大行事が「ゴルフ」と「板門店視察」だ。

 5日に来日するトランプ大統領は、そのまま埼玉県川越市にある「霞ヶ関カンツリー倶楽部」で安倍首相、松山とラウンドする予定。正恩氏からすれば、自身の“首”を狙っているトランプ大統領が、安倍首相とゴルフに興じている姿など、想像するだけでいまいましく思うに違いない。

「日本全土は北朝鮮のミサイル射程内で、首相官邸や滞在するホテルは地下施設があってすぐに避難することができるが、霞ヶ関CCはクラブハウスがあるだけ。一番近い米軍施設の横田基地も直線距離で約30キロも離れている。発射されてから本土に着弾するまで10分以内。すぐにヘリで移動したとしても間に合わない。危機管理の面からは危険極まりない」(防災関係者)

 トランプ大統領は7日に韓国へ飛び、文在寅大統領(64)と会談する。韓国訪問で物議を醸しているのは南北軍事境界線がある板門店での非武装地帯(DMZ)視察だ。韓国を訪れた米大統領はDMZを視察し、双眼鏡片手のポーズを取るのは恒例となっている。ブッシュ元大統領(71)やオバマ前米大統領(56)も同所を訪れている。

 韓国訪問が決定して以来、DMZへの視察は賛否両論で、ホワイトハウスは訪問するかも含めて表明していない。ただトランプ大統領がサプライズを予告しており、電撃訪問する可能性はある。

 いずれも北朝鮮を刺激する行為だが、前出の高氏はこう指摘する。

「米は偵察衛星、無線偵察機、無線盗聴、内通者などあらゆる方法で北朝鮮の動向を24時間監視している。もし、ゴルフ場目掛けてミサイルを発射するような動きがあれば事前に予兆で分かる。発射する前に米軍が先制攻撃に踏み切るでしょう。また、テロの危険など警戒レベルが上がれば、ゴルフ場へ行くのはキャンセルとなるでしょう」

 もちろん、日本にもミサイル防衛システムがあり、発射があればJアラートが始動する。だがDMZに対しては北朝鮮と近過ぎ、予兆をとらえることができない。

「自爆覚悟で北朝鮮の兵士が突撃してくるかもしれない。DMZの視察はやめた方がいい」

 トランプ大統領は世界最強の軍隊と身辺警護するシークレットサービスに守られ、余裕しゃくしゃくのようだが、警備関係者にとっては一瞬の気の緩みも許されない、緊迫感に包まれるアジア歴訪となる。

※チョルは「吉吉」