「103系」JR大阪環状線ラストラン 残る路線の希少価値と引退時期

2017年10月04日 17時30分

 オレンジ色の車体で親しまれ、JR大阪環状線の主力として長年活躍してきた103系車両が3日、ラストランを終えた。

 旧国鉄により、都市部の通勤用電車として約3500両が製造された103系は全国各地で活躍。大阪環状線には1969年に登場した。総走行距離は木星まで行ける距離に匹敵する約9億5000万キロに及んだが、老朽化のため新型車両の323系に置き換えが進み、9月5日には形式にちなんで10月3日の引退が発表された。

 引退による特需も起きている。タカラトミーの鉄道玩具「プラレール」では、プラレールショップオリジナル商品として103系大阪環状線を発売しているが、トミカ・プラレールショップ大阪店の藤村将克店長は「おかげさまで引退が発表されてから、それまでの約3倍、週100本近い売り上げとなってます。電車は引退しますが、プラレールは今後も発売を続けるのでご安心ください」と話した。

 前日、前々日と運行がなかった103系はこの日、早朝から環状線を周回。最終運行となった桜島発京橋行きは乗客で埋め尽くされ、特別配布された記念乗車証を見つめたり、車内アナウンスを録音するなど思い思いに別れを惜しんだ。終点の京橋駅直前では、車掌から103系の引退と長年の利用を感謝するアナウンスが行われ、ファンは名残惜しそうに耳を傾けた。

 20代の女性は「おばあちゃんの家に初めて一人で遊びに行く時に乗った電車が103系でした。すごい思い入れがあったので寂しい」と涙を浮かべた。なお、環状線には同じくオレンジ色の201系車両も配置されているが、こちらも2018年度末までに退役させる方針だ。

 JR西日本では、大和路線や播但線などに103系が残るが、こちらもなくなっていく方向だという。鉄道ファンの間では、リニューアルが施された環状線103系よりも、それらの方が「より原形をとどめている」と言われており、引退が決まれば再びファンが殺到しそうだ。