「ゾゾタウン」送料0〜3000円を客が決められる斬新サービスの狙い

2017年10月03日 08時30分

 様々な問題を抱える運送業界に一石を投じることになるか。衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイは1日、宅配便の「送料を自由」とするサービスを試験的にスタートさせた。

 これはサイト上で商品を購入する際に、配送料を購入者が自分で設定する仕組み。これまでは購入代金が4999円以上の場合に送料が無料で、それ未満の場合は399円かかっていた。送料は0~3000円の範囲で選択でき、指定がない場合は400円になるという。

 同社の前沢友作社長はツイッターで「お客様に自由に価格を決めていただくことで、運ぶ人と受け取る人の間に気持ちの交換が生まれればすてきだなと思います」と説明している。

 一方、ネット上では「初めから購入代金に配送量が上乗せされているのでは」「ほとんどの人が送料0円を選択した場合、運送業者への補償はちゃんとされるのか」といった批判の声も上がっている。

 流通関係者は「宅配業界の人手不足や激務が問題視されている中、受け取る側の客の『運送業者の人に少しでも還元されればいい』という良心に訴えかける狙いがあるのでしょう。奇抜なアイデアで世間の注目を集めたいという目的もあるはずです」と話す。

 一方、通販サイト「ロコンド」が9月から始めた、注文から1~3日後に商品を発送するサービス「急ぎません。便」が好調だという。「注文当日配送」が当たり前となり宅配のスピードが競われている中で、「急ぎません。便」を選ぶと通常より100円安い料金で配送してもらえるという仕組み。「運送業の従業員の負担を少しでも減らす優しいサービス」と注目される。

 通販サイト各社が様々な配送サービスをスタートさせる中、宅配首位のヤマト運輸は1日から27年ぶりに基本運賃を平均15%値上げする。前述の関係者は「配送量激増や人手不足によって、宅配システムは様々な策を講じても崩壊しかかっている。今後はロボットやドローンでの配達など、無人配送が実現されるようになるでしょう」と指摘している。