民進はぐれ軍団の行方「希望の党」合流で左派一掃

2017年09月29日 17時00分

前原氏(左)は全員公認に努力するというが“公認不可”がウワサされる枝野氏(右)、辻元氏(中)

 小池の「鬼裁定」が始まる。安倍内閣は28日、臨時国会冒頭で衆院を解散し、10月10日公示、22日投開票の衆院選が行われる。民進党は公認候補者を離党させ、小池百合子東京都知事(65)の主導で設立された「希望の党」に合流させる究極の奇策に出るが、候補者全員の“希望”がかなうワケではない。小池氏は左派系を公認しない構え。あぶれた民進組はどこへ行くのか?

 民進党の前原誠司代表(55)は解散後、党の両院議員総会で「政権交代可能な2大政党制をつくりたい」として希望への合流を提案。前原氏を除く前衆院議員は離党したうえで、希望へ参加。比例代表にも候補は擁立せず希望へ一本化する。参院議員もいずれ希望に加わる方向で、民進党は事実上“消える”ことになる。

 両院議員総会は報道陣非公開の議員懇談会に切り替えられ、疑心暗鬼の候補者から「本当に希望へ合流できるのか」などと質問が飛び交った。前原氏は「公認は新人・元職も含めて、小池氏と私が調整する。希望者が漏れることがないようにする」と説明したという。

“対等・円満合流”を強調した前原氏に対し、日本記者クラブで会見した小池氏は「民進党と合流の考えは持っていない。希望の党で戦いたい、という申し込みがあって初めて、候補者として選ぶかどうか。希望から出るのは嫌という人もいる。『安保法制の時に全く賛成しない』という方はそもそもアプライ(応募)してこない」と話す。

 希望は“寛容な保守”を掲げ、小池氏側近の若狭勝前衆院議員(60)のほか、民進党で右派だった細野豪志元環境相(46)や長島昭久元防衛副大臣(55)らが集まった。民進党を丸抱えでは、「第2民進党」「看板を掛け替えただけ」と批判を浴びる。衆院選後の党運営も民進党と同じく内紛を繰り返しかねない。すでに“選別”も始まっている。

 細野氏はBS番組で「(首相ら)三権の長を経験した方々はご遠慮いただく」と話し、菅直人(70)、野田佳彦(60)の両元首相は“排除”される方向を示唆。報道陣には「安保関連法案の白紙撤回を言い続ける人は厳しい」とも語っている。

「前原氏は『公認が漏れないようにする』とでも言わないと、両院総会で了承を得られなかった。今回の合流プランは、これまで党内でがんとなっていた左派系を一掃する狙いもある。小池氏とはネゴシエーションもできていて、(民進組の)過去の政治思想も調べている。共産党や社民党寄り、安保法案反対派、憲法改正反対のゴリゴリの護憲派ははじかれるでしょう」(希望関係者)

 実際にNGとなりそうなのは誰なのか?

 名前の挙がっている幹部クラスは菅、野田両氏に加え、枝野幸男代表代行(53)、長妻昭選対委員長(57)、辻元清美幹事長代行(57)、赤松広隆顧問(69)らだ。

 哀れな代表格は菅氏か。小池氏が新党の政策で脱原発を掲げるや「小池氏に日本のメルケルを期待」とラブコールを送っていた。この日もブログで「(脱原発に向け)いろいろな力が働いて骨抜きにならないように監視していきたい」と自らの役割をアピールしていたが、過去の失策を小池氏が見過ごすハズはない。

 また、社民党出身の辻元氏は総会後、報道陣の問いかけに「私は執行部なので(両院総会・議員懇では)発言していません」とだけ答え、イラ立ちを隠せない様子で足早に車に乗り込んだ。

「希望で公認されない民進党組は比例名簿にも載らないので、復活当選も見込めない。さらに希望から刺客が送り込まれるケースもある。希望への公認漏れや辞退したメンバーは、残った参院の民進党議員と協力し、“はぐれ民進党”“俺たちの民進党”でも立ち上げるしかない。共産党の協力は得られるかもしれないが、それでも当選は望めないでしょう」(永田町関係者)

“解党劇”の立役者の一人である民進党の玉木雄一郎前衆院議員(48)は「希望の党にとって都合の良い人しか公認しないということだろう」としてやったりの表情。民進党の前衆院議員で衆院選に出馬予定者は75人で、新人、元職は135人いる。

「半分も公認されないんじゃないか」(希望関係者)

 小池氏にハシゴを外された元民進組の阿鼻叫喚が始まる。