山梨で「ブドウ泥棒」続々逮捕“金のなる実”守るため警察犬導入

2017年09月08日 17時00分

 シーズンを迎えたブドウ王国山梨で、泥棒と農家の闘いが始まった。  山梨県警日下部署は6日、甲州市内のブドウ畑から高級品種「ピオーネ」8房(時価計8000円相当)を盗んだとして、東京都武蔵村山市の自称飲食店経営、鮎沢静子容疑者(79)を逮捕した。  同日午後6時すぎ、剪定ばさみで房を切る鮎沢容疑者を地域住民が発見。 「この地域の女性はモンペ姿に長靴が普通。スナックのママをしている鮎沢容疑者は派手な格好で畑にいた」(同署)  不審に感じた住民に声をかけられると、ブドウをエコバッグに入れて、そそくさと多摩ナンバーの車に乗り、走り去った。  通報を受けた警察が先回りして停車させると、車内にはご丁寧にクーラーボックスまで用意してあった。「盗んだ」と認めたことに加え、畑の持ち主から「うちのブドウだ」と確認が取れたことで緊急逮捕となった。同署は「水曜はスナックが休みのことが多い。店で出すブドウを盗みにきたのかも」とみている。  同署管内では5日までに8件、約41万円のブドウ窃盗の被害届をすでに受理。 「ピオーネと巨峰、そしてシャインマスカットが人気」(同署)  山梨ブランドのブドウは“金のなる実”。甲州市勝沼町のブドウ農家は「泥棒は食べるのではなく、売って金にする。昼に下見して夜にトラックで大量に盗む。柵を作るわけにもいかない。守りようがない農作物を盗む罪は重いですよ」と怒りを隠さない。  今週から今月下旬にかけてブドウは最も糖度が高まり、高値で売れる。同署は3日にも、勝沼町のブドウ畑からピオーネ13房を盗んだ埼玉県所沢市の佐野英明容疑者(48)を窃盗容疑で逮捕している。  捜査関係者は「丹精込めて育てたブドウを盗まれては農家と地域の大損害。山梨ではブドウを少しでも盗んだら逮捕されるぞと言いたい」と強調する。勝沼エリアでは8日から警察犬を引き連れてのパトロールが強化されるともいう。