カワウソ目撃情報に頭抱える人々

2013年01月16日 11時00分

 絶滅したとされるニホンカワウソが復活していたという情報があふれて、“カワウソフィーバー”が巻き起こっている。ニホンカワウソは環境省が昨年8月に「絶滅種」としたが、今になって目撃情報が相次いでいる。


 特に情報が多い愛媛県では“カワウソ捜索隊”を設立。さらに多くの情報提供を求めてチラシを1万枚も刷る作戦を展開している。カワウソがキャラクターとして登場する漫画「伝染るんです。」の作者・吉田戦車氏も興奮したように「いけ愛媛。たのんだぞ愛媛!」とツイッターで支持を表明した。


 愛らしいニホンカワウソが生きているとなればビッグニュースだが、高まる発見の可能性に焦りを感じている自治体がある。


 同じ四国の須崎市だ。須崎市道の駅の店長下元健さん(47)は「正直、愛媛で見つかると本当にイヤですよ」と苦悩する。


 1979年、生きたニホンカワウソが最後に見つかった新荘川の流れる高知県須崎市は「最後のかわうその里」として全面的に“カワウソ推し”をしているのだ。市の関係者たちが頭を抱えるのも無理はない。


「絶滅の話が全国的に報道されてから、うちのカワウソグッズの売り上げも上がったんです。まだ生きていたとなれば『カワウソは須崎が最後』とお客さんに言うこともできなくなる」(下元さん)。須崎市にはニホンカワウソをモチーフにしたゆるキャラも存在する。現在は新しいキャラデザインの選定作業の真っただ中だ。


 もし愛媛で発見されてしまえば、須崎の“カワウソブランド力”が低下するだけでなく、愛媛県のPRキャラにニホンカワウソが起用されて大人気になることも考えられる。下元さんは「ゆるキャラの取り合いになるでしょうね。でも絶対負けるよなぁ~」とかなり弱気。高知県内の河川でも目撃情報はあるようだが…。


 ニホンカワウソをめぐって、愛媛と高知の全面戦争が勃発するかもしれない。