医療品ネット販売訴訟で見せた楽天会長の“執念”

2013年01月15日 11時00分

 厚生労働省が一般用医薬品のネット販売を禁止した省令をめぐる行政訴訟で最高裁は11日、国の上告を棄却した。販売権利を求めていた原告側のケンコーコムは同日、早くもネット販売を再開。規制撤廃を求めていた楽天の三木谷浩史会長(47)の“異常”ともいわれた執念が実を結んだ。


 処方箋を必要としない一般用医薬品は、2009年の改正省令でリスク別に第1類、2類、3類に分けられ、1、2類は対面販売が原則化された。育毛剤や精力剤、早漏防止剤など薬局での対面販売では購入しづらい医薬品も多く、利便性の観点からも疑問の声が上がり、ネット業界を代表して反対派の中心となったのが三木谷氏だった。


「厚労省に乗り込んで声を荒らげたり、ネット販売に反対の日本薬剤師連盟から国会議員に渡った総額10億円以上の献金リストまで作成し、大バトルを仕掛けた」(永田町関係者)


 また三木谷氏は過去に名刺交換した人に対し、「楽天 三木谷です」と題した本人メールを送信し、改正省令の不当性を訴えた。「スポーツ界のほか、芸能人まで広くメールは送られ、さらに知り合いに転送してほしいとのお願いもあったことで、当時は“三木谷チェーンメール”と怪しがられた」(IT関係者)


 楽天市場の一般利用者からも150万を超えるネット署名を集めた。


 昨年には今回の訴訟の原告であるケンコーコムを楽天が買収したことで、名実ともに国との全面戦争に突入していたとあって、この日、三木谷氏は「判決を歓迎します。厚労省は判決を厳粛に受け止め、早期に省令の見直しを行うよう強く求めます」と勝利コメント。


 今後、ネット販売が全面解禁となれば、楽天の収益増加は必至で三木谷氏はニンマリするばかりだ。