上野動物園は17日、6月に生まれたジャイアントパンダの赤ちゃん(雌)の名前募集で32万2581件の応募があったと発表した。石原慎太郎元都知事(84)が案を出した物議を醸すこと必至の名前は上位に食い込んだか?

 上野動物園では5年ぶり5度目の赤ちゃん誕生で、フィーバーとなった勢いに乗って、先月28日から今月10日に公募された名前も注目を集めた。都によると1986年に同じく上野動物園で生まれたトントン(雌)の名前募集時の約27万3000件を上回り、過去最多となった。今後の選考は今月30日に黒柳徹子(84=日本パンダ保護協会名誉会長)や音楽評論家の湯川れい子氏(81=ジャイアントパンダ保護サポート基金運営委員)、上野動物園長の福田豊氏らが委員を務める選考委員会で上位100点から10点ほどに絞られる。

 気になるのは石原氏が「名前は当てつけにセンセン、カクカクにしたらいい。彼等(中国)が何と言おうと尖閣諸島は我々日本のもの」と、当てつけで命名した「センセン」(尖々)、「カクカク」(閣々)が上位に入っているかだ。都担当者は「商標などの権利関係があるため、現時点では上位100点はもちろん、10点に絞った後も公表はできない」と話す。約10点に絞った後は都と中国側との協議で最終的に決められる。赤ちゃんの親であるシンシンとリーリーは中国からのレンタルで、赤ちゃんパンダも上野動物園のモノではない。

「中国側の同意を得る必要がある。基本的にパンダは同じ名前はダメで、トントンも外れる。中国にもたくさんパンダがいますし、日本語でかわいくても中国語ではふさわしくない名前もある」(都担当者)

「センセン」「カクカク」が、もし最終候補に残ったとしても中国側がクビをタテに振ることは絶対にないということか。すくすくと育っている赤ちゃんパンダの名前は、9月下旬に発表される予定だ。