元昭恵さん付の職員が「異例の大出世」したワケ

2017年08月17日 08時00分

 安倍昭恵首相夫人(55)付の政府職員だった中小企業庁の谷査恵子氏が、今月6日付で外務省への出向が発令され、在イタリア日本大使館の1等書記官へと異動になった。ノンキャリアの谷氏には異例の人事で、森友学園問題で“忠義”を果たした役人が次々と出世している。

 谷氏は経産省から出向して昭恵夫人付の職員を長らく務めた。昭恵夫人に同行し、日程調整や写真撮影などをこなす事実上の秘書役で、話題になったのは森友学園の国有地払い下げ問題だ。森友学園の前理事長・籠池泰典容疑者(64)が小学校建設用地の定期借地の長期契約を昭恵夫人に依頼した際、谷氏が財務省に照会した結果を森友側にファクスで回答したことが判明。

「昭恵夫人が口利きしたのではないか」と疑念が深まり、野党側は参考人招致や証人喚問を請求したが、政府、与党側は応じず、谷氏も貝になっていた。

「今年3月に谷氏の関与が表に出た際、アフリカの大使館に左遷されるんじゃないかとささやかれましたが、イタリア大使館勤務とは驚きです」と霞ヶ関関係者。

 世耕弘成経産相(54)は15日、「一担当者の異動なのでコメントするのはいかがだが…」と前置きしながら「谷氏は米国留学経験があり、語学が堪能。また日本の強みを世界に発信するクールジャパン政策の経験も積んでいる。(谷氏と同期の)Ⅱ種職員は、3分の1程度は海外勤務している。能力や経験を生かした人事で、異例ではない」と“異例”の言及。「II種職員の海外勤務は珍しくはないが、150か国以上あって、赴任先はピンキリ。G7国の大使館勤務は、出世コースを歩むキャリア官僚が望んでも、なかなか行けない道で、谷氏に特別な配慮があったとみるのは当然でしょう」(前出の関係者)

 同じく森友学園問題では、国会答弁に立った財務省の佐川宣寿理財局長が先月、国税庁長官に出世した。「首相秘書官だった経産省の柳瀬唯夫審議官も『記憶にない』発言を連発し、首相官邸の覚えがめでたい。いずれ次官でしょう」(議員秘書)

 詐欺容疑で逮捕された籠池容疑者は拘置所で何を思うのか――。