靖国神社に元お天気お姉さんもいた!8・15終戦記念日ドキュメント

2017年08月16日 17時00分

イベントの司会を務めた半井小絵

 終戦から72年を迎えた15日、東京・九段北の靖国神社では例年の8月15日と同じく1年で最も厳粛かつ騒がしい1日が過ぎ去った。2011年の菅直人政権以来となる現役閣僚による参拝がなかったこの日の靖国は、どんな様子だったのか。「ゼロワン」の靖国奉納プロレス観戦以来、久々に靖国神社を訪れた本紙女性記者が「英霊が眠る地」の1日を追った。

 小雨がぱらつく、あいにくの空模様だが、最寄りの九段下駅周辺は朝から多くの人と警備の機動隊でごった返していた。 靖国神社に向かう人の波に乗ると突如、右から左から「台湾独立」や「憲法改正」を訴えるビラや冊子を持つ手が伸びてきた。参道でさっそく“洗礼”を浴びて、ふらっと近所の神社に行くのとはワケが違うのだと実感する。

 喪服やモーニング姿はほとんど70代以上の年配者で、若い世代はラフな格好が多い。なだらかな坂道の中腹で鳥居をくぐる前に多くの参拝客が一度、足を止めてうやうやしくおじぎする姿が非日常的に映った。

“陸軍創設の祖”とされる大村益次郎像の近くで「戦没者追悼中央国民集会」が開かれ、その隣でまるで戦時中にタイムスリップしたかのような軍装の一団に出くわした。彼らは活動歴20年を誇る「靖國神社青空友の会」の会員。軍歌を歌ったり英霊に感謝する定期活動を行っているらしい。

 その中に、まだ幼さの残る17歳の“少年兵”を見つけた。肩からかけた古びた水筒を「これは本物なんです。恐れ多くも身に着けております」と見せてくれた。「日常生活では友達と話したりドラクエが楽しい」という好青年だ。

「ドラクエを取り上げられて戦争一色になったら?」と聞くと「もし国が召集してくださるならば家族、皆のために喜んで戦いたいと思います。滅私奉公の覚悟です」と背筋をピンと伸ばした。

 陸軍伍長に扮した群馬県在住の男性(60)は「(軍服は)アメ横の専門店で上下で2万円くらい。例年は暑いけど今年はちょうどいい」と苦笑い。少し離れた軍服集団を指して「同じグループですか?」と聞いてみると男性は「あっちは右翼だから気をつけて」と声を潜めた。見た目にはさっぱり区別がつかない。

「向こうはヘイトスピーチなんかするの。うちらはしないから。まあ、その差くらいかな」

 玉音放送が流れた正午には皇居の方角に向けて1分間の黙とうがささげられた。午後、境内で開かれたのは「感謝の心をつなぐ 青年フォーラム」。「高須クリニック」の高須克弥院長(72)が提言者として出席していた。司会者は「NHKニュース7」の元お天気キャスターでオジサマたちから“7時28分の恋人”と絶大な支持を集めた気象予報士でタレントの半井小絵(44)ではないか!

 過去に“文春砲”を被弾して、現在は保守系の論客を集めた「真相深入り!虎ノ門ニュース」(DHCテレビ)のキャスターなどを務めている。散会後の半井を直撃した。「このドシャ降りは予報通り?」と問いかけると「ここまで降るとは思わなかったですね。(戦没者の)涙みたいですね」と空を見上げた。

「靖国神社が歴史的にも解釈がある場所なので敬遠していて、去年まで来たことがなかったんです。戦争は絶対に悪いんですけど愛する家族、日本のために亡くなられた方を8月15日に慰霊できないというのはおかしいなあと思ったんです」

 保守系メディアへの出演で“右翼化”もささやかれるが「英霊に感謝を言うだけで右翼とか(言われるが)私も保守系の番組に出てたりするんですけど、私は右翼でもなく、論客の中で学んで知っている範囲で一般国民として自分の考えを話しているんです」と半井。

 終戦記念日。靖国神社に集う人の思いもそれぞれだ。