共同通信が3~4日に実施した世論調査によると、内閣支持率が44・4%で前回7月の調査から8・6ポイント上昇した。支持率アップの理由の一つは新総務大臣の野田聖子氏(56)だろう。同じ調査で野田氏に「期待する」も61・6%で「期待しない」の31・4%を上回った。

 特に女性は野田氏に期待を寄せているようだ。

「高齢出産経験、障害児の母親、夫婦別姓推進など、女性が興味を持つテーマを地で進んでいるとあって、引きつける力があると思います」と語るのはテレビ局関係者だ。さらに、野田氏が持つ“数字”の魅力は「なんといっても安倍さんとの対決シーンですよ」(同)

 安倍晋三首相(62)と野田氏は同期にあたる。野田氏は3日、入閣の打診を首相から受けた際の「あなたは耳の痛いことを言う」との言葉を明かした。さらに「私が話をすると、総理は何度もイヤな顔をする」と余裕たっぷりに皮肉を言ってみせた。

「同じ女性でも野党の蓮舫代表が安倍批判をするのとは意味が違う。民間で言うと、同じ会社の男性社員をギャフンと言わせるってところでしょうか。キャリアウーマンが留飲を下げるにはちょうどいい。野田さんの言葉に首相がやりこめられる映像が一番欲しいところです。これから野田さんのメディア露出度は上がります」(先のテレビ局関係者)

 味方につけたのは省庁の職員も同じだ。4日の初登庁では総務省の1階玄関を埋め尽くすほどの職員から大きな拍手の出迎えを受けた。

 同省関係者は「前夜に総務省で予定されていた会見を野田さんは『夜遅くなれない。子供の世話のために帰る』と中止。『いたずらに長く仕事をせずに、けじめをつけて息子や夫との時間を確保したい』とも話した。トップが早く帰る環境だと、職員も家庭を充実させやすい。言動ひとつで省内に歓迎ムードが生まれた」と話す。