韓国では「英雄の息子」河野新外相が安倍改造内閣の〝鬼門〟に?

2017年08月04日 17時00分

河野太郎氏(ロイター)

 内閣改造で新外相に起用された河野太郎前行政改革担当相(54)の言動が今後、安倍政権の“鬼門”になりかねないと話題になっている。

 右寄りとされる安倍内閣の中で脱原発・親中・親韓路線をとる異例のハト派の河野氏は3日、外務省で初会見し、日米同盟の強化や核不拡散などを外交課題として挙げ、特に北朝鮮のミサイル・核の問題に「安全保障をめぐる環境が厳しい」と述べた。

 歴代の外相以上に強い関心が集まっているのも確かだ。かつて外相を務めた父・洋平氏(80)は官房長官時代の1993年に、慰安婦問題で旧日本軍による関与と強制性を認めた「河野談話」を発表したからだ。

 会見で河野氏は、慰安婦問題への取り組み、河野談話の評価を求められたが、明言を避けた。フリーの記者からは「河野談話が、かなり(日韓)両国の理解に邪魔になっている」などの厳しい追及もあったが「慰安婦問題に関する我が国の立場は(戦後)70年談話と、両国政府が確認した日韓合意にある。それ以上、私が付け加えることはない」と親子でも立場の違いをみせた。

 だが、永田町関係者は「洋平氏はネトウヨから『売国奴』『国賊』など敵視される存在。親父憎けりゃ子まで憎いってことで、太郎氏の慰安婦問題の見解も親子で同じと決めつけるネトウヨも多い。談話の発信者を太郎氏と勘違いしてる者までいますからね」と語る。

 一方、韓国メディアは歓迎している。韓国事情に詳しい人物は「河野氏は韓国で『英雄の息子』と評価されています。韓国でも中国でも、訪れる先々で新外相を歓待するでしょう」と語る。

 先の永田町関係者は懸念する。

「海外メディアが好反応を示すことで、相対的にネトウヨは反発する。安倍支持者のネトウヨも離れていくとしたら、河野氏の存在は改造内閣の鬼門になり得る」

 就任会見でも河野氏が“手厚く”言及した国が韓国だった。

「なんと言っても、隣の国、韓国とは様々な分野で協力する必要がある。それが両国国民のためになる」

 この言葉も、うがった形でとらえられてしまうかもしれない。