【アツいアジアから旬ネタ直送「亜細亜スポーツ」】今年1~6月に日本を訪れた外国人観光客数は、日本政府観光局の統計(19日発表)によると1375万人で過去最多。昨年の上半期より17・4%増加した。 全体の8割はアジアからで、中でも4年前に短期滞在(最長15日)のビザが免除となったタイからは、訪日観光客が激増。2003年に約8万人だったのが、昨年は約90万人にまで増えた。 確かに近年、東京・新宿ではタイ人観光客をよく見かける。感想を聞くと「歌舞伎町はゴチャゴチャしていて、タイとは違うにぎやかさ」「家電量販店でもタイ語の館内放送があって親しみやすい」「買い物は『ドン・キホーテ』が楽しい」などと口々に語り、みな旅行を楽しんでいる様子。 そんななか「怪しげなタイ人を歌舞伎町でよく見るようになった」と声を潜めるのは某アダルト誌編集長だ。「巨大ゴジラで有名な新宿東宝ビルの前、シネシティ広場辺り。深夜になると所在なさげな外国人がたくさんうろついているけど、そこを通ると意味深な視線を投げ掛けてくるタイ人美女がチラホラいる」 そんな一人に話し掛けてみると、彼女は屈託ない笑みを浮かべ、どこから来たのか聞くと、か細い声で「…バンコク」と答えたという。 「その子は自称22歳で『ミキ』と名乗っていた。眼鏡を掛け、小顔でセクシーな厚めの唇。きゃしゃな体つきがそそるが、聞いたらなんとニューハーフ。もう一人、連れのロングヘア美女もオカマちゃん。そして『よかったら、部屋でマッサージしませんか?』と近くのホテルを指さすんだ」 実はこの広場、一部マニアの間ではすでに、外国人の売春スポットとしてひそかに知られていた。「外国人好きが集まるネット掲示板の有料会員ページでは、半年ほど前から話題になっていた」とはあるマニア。「ノービザ滞在や、観光ビザで東京にやって来たタイ人や中国人が歌舞伎町で売春し、服や化粧品を買う資金にしているようだ。ただニューハーフは初耳」 前出編集長は「ミキはまだ“サオ付き”と言っていたが、胸は豊かで見た目は普通の女の子。勉強中だという日本語で『ペロペロOK、セックスOK、1万円』とコッソリ持ち掛けてきた。渋る様子を見せると『なら8000円でどう?』と値引きしてきた」と語る。 ミキ嬢は「日本は初めて」と言っていたが、とてもそうは思えないほどこなれていたそうだ。タイの一部ニューハーフたちの間では、こうした売春ネットワークが広がっているといわれる。 また同編集長によれば「彼女が誘ってきたホテルはヤリ部屋として利用されているらしく、WeChat(中国で主流のSNS)を使った中国人売春グループも、そのホテルを根城にしているといわれるが、その実態はまだつかみきれていない」という。 ☆室橋裕和(むろはし・ひろかず)=1974年生まれ。週刊文春記者を経てタイ・バンコクに10年居住。現地日本語情報誌でデスクを務め周辺国も飛び回る。3年前に東京へ拠点を移したアジア専門ライター。