韓国・文大統領の“反日”5か年計画”で“赤化統一”の危機

2017年07月27日 07時10分

 韓国の文在寅大統領(64)が先ごろ、任期中の施政方針として「国政運営5か年計画」を発表した。主要な課題には「2018年に元慰安婦の記念日を指定」「19年に元慰安婦の研究所を設置」「20年に元慰安婦歴史館の建設」が含まれる。だが、慰安婦問題で「最終的かつ不可逆的」に解決した15年の日韓合意をひっくり返しかねない内容だけに、専門家からは「やはり反日政策という“麻薬”に手を出した形だが、反日インフレに陥る可能性がある」との見方が上がっている。

 文大統領はこれまで、日韓が15年12月に交わした慰安婦問題合意について「国民は受け入れられない」と表明しているが、5か年計画では対日関係の悪化が確実な合意破棄や再交渉要求は控えつつ、韓国内で政権が慰安婦問題に関連した事業を続ける方針を明確にした形だ。

 日本政府の菅義偉官房長官は「(合意を)互いに実施することが極めて大事だ」と述べ、日韓は「最終的かつ不可逆的」な解決を確認済みだとの立場を強調している。

 鄭鉉栢女性家族相は「日本軍慰安婦博物館」の設立を推進する考えを表明しており、20年に建設するという元慰安婦歴史館はこれを指すとみられる。
 元公安調査庁第2部長・菅沼光弘氏の著書「金正恩の黒幕はアメリカだった」のインタビュー・構成を担当した但馬オサム氏はこう語る。

「予想していたことですが、やはり反日は捨てることはできませんね。以前、韓国は反日のインフレーション状態にあると言いましたが、まさにそれを象徴しています」

 李明博元大統領(75)が12年“最後っ屁的”に竹島へ上陸したのを受け、続く朴槿恵前大統領(65)は13年の就任早々「被害者と加害者の立場は1000年変わらない」と発言し、歴代政権がその末期まで温存していた反日カードを就任早々切ってきた。

 このダブルパンチを受け、さすがの日本政府も対韓国に関しては態度を硬化せざるを得なくなり、世論も嫌韓ムードに傾き、結果、韓流ブームは衰退していった。

 但馬氏は「これで少しは歯止めがかかるかと思いきや、そこは韓国。文大統領も反日という“麻薬”には勝てませんでした。しかし、朴前政権のように、しょっぱなから一気に反日を使い切るのではなく、5か年計画、3段階にわけて、いわば努力目標、公約という形で国民の期待をあおる、というやり方は、よく考えたものです」とみる。

 もっとも、歴史的に見て、韓国が国家として挙げてきた「○か年計画」というのは計画通りにいったためしはまずない。

「文大統領が挙げた慰安婦研究所、歴史館の設置実現がおぼつかなければ、その反動から国民からの突き上げを一気に食らうでしょう。そうなれば、政権維持のために、さらに強烈な反日政策を公約に掲げるしかなく、反日のインフレも加速化し、スパイラル状態に陥るでしょう」と但馬氏。

 5か年計画は対北朝鮮政策についても触れているが、20年に「核放棄合意」締結とあるだけで、具体的にどうやって北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長に核放棄を合意させるのかなどの戦略はひと言もない。

 但馬氏は「あるのはスポーツや経済交流を通した対話の再開で、結局、これは金正恩政権の延命を意味します。当然ながら米国もこれには納得しないでしょう。そればかりか、廬武鉉政権で公約として掲げ、李明博政権で時期尚早と撤回した、現在米国に握られている戦時作戦統制権の早期返還を再び盛り込んでいます。これは事実上の在韓米軍の撤退を意味します。北朝鮮の思うツボです。結局、反日という麻薬による現実逃避もままならぬうちに、気が付くと韓国が北朝鮮にのみ込まれ“赤化統一”なんてことも決して絵空事ではない状況に来ています」とみている。