「ダンナ殺した」3回出頭も帰宅させた警察対応の不可解

2017年07月07日 17時00分

和久井被告は自宅前の共用廊下に洗濯機を出していた

「ダンナを殺しちゃった」と警察に出頭したにもかかわらず、対応した署員が虚言と判断して帰宅させていたことが6日わかった。

 出頭したのはさいたま市の主婦、和久井絹子被告(53)。6月9~10日にかけて、警視庁赤羽署や交番を3回訪れていたが、話にあやふやな点が多かったことなどから、名前や住所も残さず、帰した。

 その後、和久井被告の入院先の病院を通じて埼玉県警に通報があり、自宅から夫の利夫さん(70)の遺体が見つかったため同月15日、浦和署に死体遺棄容疑で逮捕された。今月5日に死体遺棄罪で起訴。夫の体には複数の打撲痕があり、骨折もしていたことから、県警は殺人容疑でも調べている。

 なぜ和久井被告の自供を相手にしなかったのか。警視庁の捜査関係者は「“殺しちゃった”という感じでノリが軽すぎて、にわかには信じられなかったようだ」と声を潜める。

 近隣住民は「奥さんは丸刈りにしていて独特の雰囲気の人。年がら年中、病院に行くのに、救急車をタクシー代わりに呼びつけるなど、常識外れな感じがしていた」という。
 夫婦が暮らしていたのはJRの最寄り駅から徒歩7~8分の築30年以上のマンション。和久井被告の自宅前には共用廊下に洗濯機が出してあり、ドアに管理会社から撤去をお願いする貼り紙が残っていた。

 利夫さんの遺体は、梅雨の蒸し暑さの中“幻の出頭”から数日遅れて発見されたため「警察が部屋を開けた瞬間、強烈な死臭が漂って、大バエもたくさん飛んでいた」(住民)という。

 捜査関係者は「当然、これから書類を作ったりするんだろうが、自首が認められるかどうかは検察や裁判所の判断」という。警視庁は「職員の指導を徹底して再発防止に努める」としている。