日本人観光客激減の韓国で新流行“チマチョゴラー”女性の正体は?

2017年07月07日 08時00分

ソウルの繁華街にいたチマチョゴラー2人組は中国人

【アツいアジアから旬ネタ直送「亜細亜スポーツ」】韓国の丁世均(チョン・セギュン)国会議長が先月初め来日し、衆院議長らとの会談時、来年の平昌冬季五輪について「日本人観光客がたくさん来るよう努力してほしい。もし少なかったら、東京五輪(2020年)には韓国人を1人も行かせん!」などと言い放っていたことが先月末、発覚し、物議を醸している。「背景には訪韓日本人観光客の落ち込みがある」と指摘する首都ソウル在住記者はこう語る。

「韓国観光公社によれば、日本人客は12年の342万人をピークに3年連続で大幅減少。去年は韓流の復活でやや持ち直したが、それでもわずか。財布のヒモも固く、韓国文化観光研究院の調査では、韓国旅行で日本人1人当たりの消費額は814ドルと、中国人やロシア人の半分以下。一方で韓国人はそれ以上に日本へ旅行し、消費している。そこに丁氏もいら立ってるようだ」

 ソウル一の繁華街・明洞で今、聞こえてくるのは中国語で、人気コスメを買いあさる大半は中国人女子。地元旅行業者は「以前たくさんいた、日本語を話す客引きやビラ配りはずいぶん減った」という。

 李氏朝鮮時代の王宮・景福宮(キョンボックン)や世界遺産の昌徳宮(チャンドックン)には、韓服チマチョゴリのコスプレをした中国女子がワンサカいる。「観光地周辺にはチマチョゴリのレンタル店がたくさんあり、化粧や髪形も“韓流”にしてもらえる。1時間700~1000円程度とリーズナブルで、前は日本人女子が群がってたが今では中国人が多い」と同業者。

 前出記者は「彼女たちも海外旅行でテンション上がってるから、カメラを向けても嫌な顔しないし『一緒に写真を撮らせて』と頼めば喜んで応じてくれる。それをキッカケにナンパに励むやからもいる」と明かす。

 これは明らかに韓流ドラマの影響。特に時代劇では李氏朝鮮の宮廷が舞台の作品が多く、景福宮や昌徳宮で韓服をまとえばドラマのヒロインになりきれるというわけだ。

 中国の衛星放送やネットでは、過去の作品を含め、さまざまな韓流時代劇が放映されている。東南アジアでも同じで、ベトナムやカンボジア、インドネシア、フィリピンなどで韓流は大人気だ。これらの国からソウルを訪れる観光客も大勢で、景福宮にはタイ語やマレー語のパンフレットが完備されている。

 昌徳宮にいたカンボジア人のコスプレカップルは「韓国は昔からカンボジアと直行便で結ばれているので訪れやすい。それにカンボジア国内では韓国による開発が盛ん。テコンドーも人気だし、韓国は身近」と話していた。

☆室橋裕和(むろはし・ひろかず)=1974年生まれ。週刊文春記者を経てタイ・バンコクに10年居住。現地日本語情報誌でデスクを務め周辺国も飛び回る。3年前に東京へ拠点を移したアジア専門ライター。