中国で邦人6人拘束のなぜ

2017年05月23日 16時45分

 中国当局が今年3月、山東省と海南省で日本人男性3人ずつの計6人を拘束していたことが22日、分かった。両省には中国海軍の港などがあるため、スパイ行為に関わったと判断された可能性がある。千葉県船橋市の「日本地下探査」は6人のうち4人が同社の社員であるとし、「疑われる行動はない」としている。

 中国は2014年にスパイ行為の定義をより具体化した反スパイ法、15年には国家安全法をそれぞれ施行。北京市は今年4月、スパイ行為の通報を奨励する規則を施行するなど取り締まりを強化しており、日本外務省も注意を呼び掛けていた。

 中国人ジャーナリストは「中国軍の施設にはそれが軍の建物であることを示す看板のようなものは何もかけられていないことが多いので、『何だろう、珍しい建物だな』と外国人観光客が写真を撮ってしまう可能性は、常にあります。屋外で写真を撮ったり、スケッチを描いていただけでも逮捕されかねないです」と語る。

 中国がこれだけ警戒しているのは、それだけスパイを養成し、日本に送り込んでいる裏返しでもある。自分たちもやっているから、日本もやっているに決まっているというわけだ。

「日本には人民解放軍の現役将校による諜報・工作員が既に多数、潜入しています。中国の河北省に人民解放軍の軍官学校(士官学校)があり、日本語を習得する一団が存在します」(同)

 その軍官学校には日本人の講師が常勤しているという。同ジャーナリストは「旧社会党系の教職員組合に所属していた高校や中学校の国語教師たちが早期退職し、シルバーボランティアの名目で中国に渡り、日本語教師として1~2年間ほど勤務します。仕事は主に、日本で発行されている軍事雑誌を教科書にして若手将校に日本語を教えることです」と指摘する。

 そして、人民解放軍の軍籍を残したまま“中国の大学の留学生”として日本の大学院に潜入し、修了すればそのまま日本に残って日本企業に就職。

 解放軍の士官学校に合格したほどの秀才ぞろいで、何も知らない日本の企業経営者からすれば、素朴で優秀な人材に見えること間違いなしというから“スパイ侵食”は確実に進んでいるのだ。