金正恩「暴走」阻止へ“死の白鳥”配備 トランプ北朝鮮攻撃の本気度

2017年03月23日 17時00分

 金正恩朝鮮労働党委員長が率いる北朝鮮は22日午前7時49分ごろ、日本海側の東部元山(ウォンサン)付近からミサイル1発を発射した。だが直後に空中爆発し、失敗した。

 ミサイルの種類などは不明。防衛省は日本を射程に収める中距離弾道ミサイルだった可能性があるとみて分析を急いでいる。

 AP通信はこれに先立ち、複数の米国防総省当局者の話として、北朝鮮が数日以内にミサイル発射に踏み切る可能性があると報道。日米韓は、北朝鮮が再びミサイル発射を試みる恐れがあるとみて警戒していた。

 北朝鮮は6日に北西部の東倉里(トンチャンリ)から中距離弾道ミサイル「スカッドER」(射程1000キロ)を4発、同時に発射。3発が日本海の日本の排他的経済水域(EEZ)に落下した。昨年4~6月には、元山付近から新型中距離弾道ミサイル「ムスダン」6発を発射。しかし、うち5発は空中爆発して失敗している。

 平壌情勢に詳しい関係者は「来月11日に最高人民会議がある。正恩氏は最高指導者に就任して5年の節目。来月15日は金日成主席の生誕105年、北朝鮮軍の創設85年というこちらも重要な節目を控える。正恩氏は、日米韓に対する挑発を続けるだろう」と指摘した。

 一方、トランプ政権は正恩氏の暴走を阻止する狙いで“死の白鳥”と呼ばれる「B1戦略爆撃機」をグアムの基地に配備させた。

 B1は世界一の高速と俊敏性を兼ね備え、GPSによる精度の高い爆撃が可能。グアムの基地からわずか2時間で、正恩氏や北朝鮮の最高指導部が作戦を練る地下バンカー施設への空爆も可能だという。

 この日、B1はグアムのアンダーセン空軍基地を飛び立ち、米韓合同演習に参加した。韓国上空に飛来する前は、日本上空で航空自衛隊のF15戦闘機と合同訓練も実施した。

 政府関係者は「米韓の合同訓練は、北朝鮮に対し報復攻撃能力を示す狙いがある。正恩氏が今後も挑発行動を続けるようなら、トランプ大統領が平壌への空爆指令を出す可能性だって十分考えられる」と話した。