高1男子が不正アクセスで送検 購入可能な遠隔操作ウイルスの恐怖

2017年03月23日 17時00分

 遠隔操作ウイルスを感染させて抜き取ったアカウント情報で、他人のSNSをのぞき見したなどとして、警視庁サイバー犯罪対策課は22日、不正アクセス禁止法違反などの疑いで、福井県の高校1年生の男子生徒(16)を書類送検した。

 容疑は昨年11~12月、遠隔操作ウイルスをネット上に公開し、ダウンロードさせて大阪府の男子中学生(13)のパソコンに感染させた疑い。同様の手口で感染させて抜き取ったIDやパスワードを使い、三重県の男子中学生(13)のツイッターやフェイスブックに不正ログインした疑いも持たれている。

 サイバー犯罪対策課によると、男子生徒は「個人情報を奪って技量を示せることに満足感があった」と供述。入手した個人情報をインターネット電話のスカイプに投稿し、仲間に自慢していたという。

 男子生徒は海外のウェブサイトから、ウイルス作成ソフトを入手していた。ITジャーナリストの井上トシユキ氏は「遠隔操作ウイルスとなるプログラムは、主に海外のウェブサイトや掲示板を通じてひそかに販売されており、高校生でも入手しようと思えば可能です。ダウンロードしただけで感染しますが、被害者本人が感染してしまっていることに気づかないことが特徴です」と話す。そもそも、この高校生はツイッター上でウイルス作成ソフトを数千円から数万円で販売していたことで捜査線上に浮上した。

「ネット上には年間100人態勢のサイバーパトロールがいるため、普通はウイルス作成ソフトを表立って売買することはなく、手の込んだ会員制サイトなどでやりとりするもの。その辺りは高校生らしいというか、マヌケとしか言いようがない」と井上氏は指摘する。

 遠隔操作ウイルスに感染してしまうと、個人情報を抜き取られるだけでなく、勝手に掲示板への犯罪予告が書き込まれたり、大量のメール送信や、特定のサイトへのアクセス集中攻撃に用いられる冤罪被害に遭うこともある。「PCでもスマホでも不用意にリンクをクリックしない」「ウイルス対策ソフトを利用する」などの対策が必要だ。