安倍晋三首相(62)は24日、慰安婦少女像問題を巡って悪化する日韓関係について「日韓合意を誠実に履行するよう粘り強く求める」と参院本会議で主張した。韓国・釜山の日本総領事館前の慰安婦少女像設置に対抗して、長嶺安政・駐韓大使を一時帰国させている。

 一方、少女像を島根県・竹島(韓国名・独島)に設置する募金活動を始めていた韓国・京畿道議会議員らの代表は24日、「運動の主体を民間に移す」と述べ、議員団としての活動を中断する考えを示した。それでも、韓国の市民団体や国民による像設置計画は止まりそうにない。

 韓国事情に詳しい文筆人の但馬オサム氏は「中国の反日は政治的なものだけど、韓国の反日は宗教です。もはや韓国では、あの像は、それ自体が信仰の対象になった感があります。像を建てることが完全に目的化していますね。それと同時に、ここへきて慰安婦像をモチーフにした数々のグッズが販売されているようです」と指摘する。

 調べてみると、少女像フィギュアは1体約3000円。これが飛ぶように売れ、既に1000万円程度の売り上げがあるそうだ。

 ほかにLEDランプ、ミニブロック、マッチ、タトゥーシール、各種ピンバッジなどなど。韓国にしては意外とおどろおどろしくなく、かわいらしいデザインになっている。ピンバッジはセクシー派女優のキム・ヘスが胸に着けていたことで評判になり、追従する芸能人も続々と出ている。

 韓国では以前にも、独島グッズのブームがあり、独島Tシャツから独島マグカップ、独島パンティーなどの珍品まで発売された。また、伊藤博文元首相を暗殺した安重根に関するグッズも数多く発売されている。

 但馬氏は「今度はそれに慰安婦像グッズが加わりました。慰安婦のおばあさんではなく、慰安婦像そのものがモチーフになっているところが面白いですね。反日はビジネスになるということを彼らは知っているのです。グッズを買ったり身に着けることによって、『愛国者』であるとアピールできるわけで、それがまた購買欲を刺激するわけです。メーカーはウハウハでしょう」と説明する。