よみがえる「ブラックマネー詐欺」“薬品かけ紙幣”逮捕男の手口

2017年01月19日 17時00分

 特殊な薬品をかければ紙片を米国の100ドル紙幣に変えられるとウソをつき、現金1500万円をだまし取ったとして、大阪府警吹田署は18日までに詐欺の疑いでリベリア国籍の職業不詳サンディマン・ジョセフ・カマラ容疑者(36)=埼玉県川越市=を逮捕した。

 逮捕容疑は昨年10月上旬、大阪府吹田市の60代女性に「薬品で黒い紙片を100ドル紙幣に変えられる」と言い、薬品の代金として1500万円を詐取した疑い。

 吹田署によると、容疑を否認している。同署は昨年10月、同様の手口でこの女性から現金1000万円をだまし取ろうとした別のリベリア国籍の男(35)を詐欺未遂容疑で逮捕。共犯者がいるとみて捜査していた。

 これは2000年ぐらいから世界中で行われている“ブラックマネー詐欺”の典型だろう。

 詐欺事情通は「ストーリーとして、アフリカの政府高官と称する人間が自国の政情不安から億単位の裏金を持ち出し、日本に入る際にカネだとばれないように真っ黒い紙に加工して持ち込んだというもの。『この黒い紙をお金に戻すには大量の薬品が必要だが、薬品は高価で今は手持ちがないので、カネを貸してほしい。10倍にして返すから』などとウソをつくのです」と説明する。

 詐欺師は高級ホテルのロビーで金持ちを物色したり、迷惑メールで引っ掛けたり、知り合いの知り合いだったり、とにかく誰でもターゲットにされる。そして、黒い紙を紙幣にするという手品を見せる。

「でんぷんを染み込ませた紙幣を、ヨウ素が含まれた消毒薬などに浸せば、黒に近い紫色になる。それにビタミンCをかければ元に戻る。ヨウ素でんぷん反応という小学校の理科の実験です」と同事情通。

 日本では03年ごろにこの詐欺が横行したが、有名になりすぎて被害者が少なくなった。世間が忘れた今になって、また復活したということだろう。