【受動喫煙防止対策】愛煙家の悲鳴が聞こえる規制強化

2017年01月18日 07時00分

愛喫者は肩身がどんどん狭くなる

 愛煙家には、なんとも“煙たい”話題が続いている。政府が20日召集の通常国会で提出する健康増進法改正案の受動喫煙防止対策で、これまで多くの施設で努力義務だった禁煙を原則禁煙とするほか、罰則を含めて規制強化する方針だ。

 現行法の受動喫煙対策で禁煙は、不特定者が多数出入りする小中学校、医療機関、飲食店、空港・駅などで罰則なしの努力義務だったが、改正法では建物内は原則禁煙とし、飲食店や空港・駅などは喫煙室を設置した場合のみ、建物内でも喫煙可能とする。悪質な違反者には過料を科すという。

 既に小中学校や医療機関などでは全面禁煙が進んでいるが、痛手となるのは中小の飲食店だ。

 喫煙室を設けるスペースがなかったり、費用負担を迫られ、喫茶店やスナック、雀荘などは売り上げ減、経費増、最悪は廃業に追い込まれるケースも心配されるとあって、関係団体・組合は一斉に猛反対の声を上げている。

「日本は世界保健機関(WHO)によるたばこ規制枠組条約を批准しているが、世界各国と比べ、対策は後手に回って、批判にさらされている。20年東京五輪へ向け、政府が本腰を入れ、東京都の小池百合子都知事も対策強化に前向きですから、一気に進める算段でしょう」(永田町関係者)

 塩崎恭久厚生労働相は先日、受動喫煙対策について、近年の五輪開催国は罰則付きの措置を取っているとして「大きな世界の流れがある中で、おもてなしの気持ちとして受動喫煙のない国に変えていかなければならない使命がある」と強調したように、国も都も愛煙家には冷たい。

 たばこ対策といえば、ロシアで先日、2015年以降に出生した国民に対し、成人(ロシアは18歳)になった後もたばこを購入できない販売禁止措置の導入が提案された。

 たばこ嫌いで有名なプーチン大統領(64)が徹底した対策に乗り出しており、公共機関や飲食店での全面禁煙は4年前に実施されたばかりだが、販売禁止措置は、もはや愛煙家の存在そっちのけで、たばこ根絶へ向けた荒療治ともいえる。それでもプーチン大統領による規制で、喫煙大国だったロシアはいまや喫煙率は約3割まで激減し、高騰する医療費の抑制につながり、支持も得ている。

 全面禁煙、あるかどうかも分からない喫煙所を探し、たばこ税は値上げの一途、さらに世界の“潮流”はたばこの全面禁止…。喫煙者は肩身が狭くなるばかりだ。