サルがシカと交尾!?生物界の奇跡を専門家が解説

2017年01月13日 17時00分

 鹿児島県屋久島で、オスのサルとメスのシカという意外なカップルが交尾する珍景が観察されたとする論文が話題になっている。実際には体のサイズが違うため、陰茎の挿入はなかったものの、シカの背中の上でオス猿が10秒に15回も腰を振るしぐさを見せたことが確認された。

 論文によると、自然界での異種間交尾の報告例は今回が2件目。2014年にオットセイがコウテイペンギンを捕まえて無理やり交尾する例が報告されていたが、今回は逃げるシカもいたなか、特に嫌がる様子もなく受け入れたメスシカが確認され“種を超えたロマンス”と話題だ。

「上屋久猟友会」の猟師歴50年超の大ベテラン上野義昭氏も「そんなことがあり得るのか!? シカは木に登れないから猿が落とす木の実や茎、葉っぱを食べるので、だいたいサルとシカの群れは一緒にいる。サルがシカの背中に乗っかっているのもよく見るが、交尾は見たことがないですね」と驚きを隠せない。

 交尾は約10秒間。サルはシカの上で腰を15回ほど振って射精したことも確認されたという。また、交尾中に近づいてきたほかのオスザルに“オレの女だ!”と言わんばかりに威嚇して追い払う様子も確認された。

 動物ジャーナリストの佐藤栄記氏は「恒温動物は南に行くほど小さくなるベルクマンの法則通り、屋久鹿のメスは20キロくらいしかなく、小ぶりで猿も乗りやすい。発情期で相手のいないあぶれた寂しいオスザルが、普段から乗り慣れているシカの上でつい腰を動かしてマスターベーションしたとしても不思議はない」と指摘。

 さらに「繁殖期のヒキガエルはタワシなど生き物でないものにも抱接しようと手当たり次第ですが、これはカエルが繁殖期以外は単独行動で自分の姿を知らないためと考えられる。サルは群れの生活からサルの自覚はあるでしょうし、子供をつくろうとシカに乗ったわけではない」とみている。