15日閉館の「新宿TSミュージック」 ストリップ文化どう守る?

2017年01月13日 17時00分

新宿TSミュージック

 新宿・歌舞伎町で40年近く営業してきたストリップ劇場「新宿TSミュージック」が15日の公演をもって閉館する。別れを惜しみ、同劇場には連日ファンが詰め掛けている。

 1977年の創業以来、踊り子たちによるあでやかなステージで観客を魅了してきたTSは、昨年3月に撤退を表明。背景には劇場が入るビルの大家との2年にわたる立ち退き訴訟があり、途中、存続を求めるファン1000人以上の署名も集まったが、裁判所への資料の提出は認められなかった。風営法の関係から別の場所に移転して営業を継続することは困難で、実質的な廃業となった。

 10日、本紙の取材に応じた岡野健太郎社長は「決まってしまったものは仕方がない」と淡々とした表情で話した。撤退を決意した時も「最後まで頑張ってやるしかない、という感じだった」そうで、ここまで無念さを感じさせない質の高いステージを繰り広げてきた。

 一方で、ファンからは「残念です」「さみしい…」という声が多く寄せられている。いよいよ終焉が迫った今年は、そうした人たちが続々と劇場に足を運んだ。中には東北から十数年ぶりに劇場を訪れた人もいた。

「昔よく来ていたので、懐かしいと言ってくれるお客さんもいます」(岡野氏)

 実際、この日の午後2時台~午後5時台のショーは平日にもかかわらず、40の席に座りきれない立ち見の客があふれた。

 TSに限らず、ここ数年は全国のストリップ劇場が閉館に追い込まれてきた。岡野氏は「今はネットで裸が見られる時代だから、流れとしてはどうしようもない。でも一つの文化としては大切に守るべきだと思います」と訴える。

 15日は出演するダンサーの数を増やし、通常1日4回行われる公演を3回にする特別興行が開催される。華やかに歴史を閉じることになりそうだ。