弾道ミサイル発射を巡るトランプ氏と金正恩氏の“暴走対決”ゴング

2017年01月10日 17時00分

 今月20日に米大統領に就任するドナルド・トランプ氏(70)と北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長の弾道ミサイル発射を巡る激しい“攻防戦”がスタート。

 正恩氏は毎年恒例の新年の辞の中で、トランプ氏を意識しながら、米国本土を攻撃できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試射準備が「最終段階に達した」と主張した。これに対しトランプ氏は、ツイッターで「北朝鮮は米本土に到達可能な核兵器の開発の最終段階にあるとしているが、そのようなことは絶対に起きない」と猛反論した。

 朝鮮半島情勢に詳しい関係者は「北朝鮮は、経済低迷の危機から抜け出せていない。正恩氏は、父親の金正日総書記が、核開発を交渉カードにして米と瀬戸際外交を行った結果、軽水炉建設などの大幅な譲歩を引き出すことに成功したのを見ている。正恩氏は父親譲りの核実験やミサイル発射で、トランプ政権と交渉のテーブルに着きたい狙いがある」と指摘する。

 トランプ氏は大統領選の期間中から、オバマ大統領(55)の対北朝鮮政策を「全く効果を上げていない」と厳しく批判していた。一時は正恩氏と話し合いのテーブルに応じる姿勢も示したが、やはり対話に応じるつもりはなさそうだ。政府関係者は「トランプ氏は中国の輸入品に対し、高い関税をかけるなどの経済政策を打ち出す可能性がある。狙いは中朝関係に圧力を加えること」と指摘する。

 またトランプ氏の側近は、最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」を韓国に配備させる意向も示している。

「中国は迎撃システムを韓国に配備することに反対し、対抗措置として韓流コンテンツを締め出した。正恩氏は、3月の米韓合同軍事演習『キー・リゾルブ』を行う前に、弾道ミサイルを発射する可能性が高い」(前出の政府関係者)。くしくも“暴走”が共通項のトランプ氏と正恩氏の攻防は、どんな決着が出るのか。