小池百合子東京都知事(64)が19日、築地市場協会幹部らから、豊洲移転問題についてヒアリングを行った。“築地のドン”と呼ばれる同協会の伊藤裕康会長と対峙。その伊藤氏から4つの要望を突きつけられた。
小池氏は「さまざまな不安やご苦労をかけたことを改めておわび申し上げます」といきなりの謝罪。当初の予定では、11月7日が豊洲市場の開場日だったが、小池氏の決断で移転延期になっていた。そのことで市場関係者らは困惑していた。すでに投資してしまった分の補償問題も発生している。
同協会の要望は(1)小池氏が早く築地市場に来ること、(2)移転の可否、時期のメドを早く出すこと、(3)適切な補償、(4)風評被害の払拭だ。
伊藤氏は「築地で現状を見ていただきたい。そして我々みんなに語りかけてほしい」と訴えた。
小池氏は「築地に私が行くのはもっともだと思う。(移転については)行政手続きを踏まえて探っていく」と築地市場へ行くことを断言した。すでに築地市場の視察を行っているが、そのときは市場が休みの日だった。
伊藤氏は記者団に「石原慎太郎氏も舛添要一氏も市場で取引をしている時間に来られて、一通りご覧になっている。小池氏はそれすらしていない」と指摘。「行政手続きというが、(移転するかしないか)知事の意思を表明してほしい」と付け加えた。
同協会関係者は「言質を取った。近いうちに来られるでしょう」と直接対決の成果があったと話した。
一体、いつなのか。都政関係者の間では「1月5日の初市に来たりして」とささやかれている。市場の開設者となる自治体の首長が、初市であいさつするのは全国的によくあること。パフォーマンス好きな小池氏にとっても話題になるので損はないはずだ。
小池都知事の「築地視察Xデー」ささやかれる1月5日の初市訪問
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