韓国・朴大統領「弾劾問題」に新展開 「新たな黒幕」の存在が浮上

2016年11月29日 07時00分

 韓国の朴槿恵大統領(64)の親友、崔順実被告(60)の国政介入疑惑を巡り、与党セヌリ党内で28日、朴氏の退陣や離党を求める動きが拡大した。野党が主導する朴氏の弾劾訴追案可決は不可避との見方が強まった。セヌリ党主流派の間でも朴氏離れが加速。野党は与党内での弾劾同調の動きを見極め、採決時期を最終判断する構えだ。朴政権は最悪の局面を迎えているが、さらに「新たな黒幕」の存在も浮上してきた。

 複数の韓国メディアは28日、朴氏に近いセヌリ党主流派の議員グループが同日、朴氏に「名誉ある退陣を求める」意見を大統領府に申し入れたと報じた。朴氏の最側近と目されてきた議員も含まれている。

 これに対し、朴氏の弁護士は同日、検察が求めていた29日までの朴氏への事情聴取を拒否すると表明、朴氏が国政を引き続き担う姿勢を強調した。
 韓国事情に詳しい文筆人の但馬オサム氏はこう語る。

「弾劾訴追を受ければ、その間の大統領の職務を首相が代行することになりますが、朴大統領のイエスマンの黄教安(ファン・ギョアン)首相に思い切った政策運営ができるとは思えません。完全に政治空白が生じるでしょう。韓国経済は死に体より悲惨な状態です」

 頼みの綱の中国も、韓国が高高度防衛ミサイルTHAADの配備を決めたことに激怒し、テレビ番組では韓国人スターの顔にモザイクをかけるなど、韓流コンテンツ追放の報復処置に入っている。

 また、北朝鮮の脅威は高まるばかりのうえ、鳥インフルエンザが流行と、韓国を取り巻く状況もかなり厳しい。

 但馬氏は「弾劾といえば、盧武鉉前々大統領も現職中に弾劾訴追を受けたことがありました。わずか10年ちょっとで2人の大統領が弾劾を受ける。韓国の国際的信用は地に落ち、国民の間にも今後、政権が気に食わなければ、弾劾要求のデモをやればいいという安易な空気が蔓延しかねません。あるいはますますもって、国を捨て海外移住を希望する若者が増えるでしょう」と指摘する。

 これまで朴氏の親友の崔被告が全体図を描いた黒幕と言われていたが、韓国内では崔被告は単なる“実行部隊”で、崔被告の姉のチェ・スンドゥク氏こそが真の黒幕だという報道も出てきた。

「身内にひとり成功者が出れば、一族郎党が何かのおこぼれを求めて群がるのは韓国の常です。順実の父、崔太敏牧師は6度の結婚をしており、順実には異母関係を含めて兄弟姉妹が多く、当然その者たちは何らかの形で甘い汁を吸っていますから、今後検察は徹底したドブさらいをすることでしょう。スンドゥクが芸能人と懇意にしていて、たびたび彼らを私邸に呼んでいたということも発覚しています。お金の流れによっては、早晩捜査の手は芸能界にも及ぶでしょう」(但馬氏)

 事実、崔被告の愛人と言われたコ・ヨンテ氏のバッグのブランド「villomillo」が人気グループ東方神起を広告塔に、ファンサイトなどでさかんにステルス・マーケティングさせていたことは報道されている。

 もし東方神起メンバーも事情聴取となれば、日本のファンにも動揺が走るだろう。