アントニオ猪木氏 安倍首相に“闘魂注入”「一歩引き下がる勇気を」

2016年11月16日 17時00分

アントニオ猪木参院議員

 アントニオ猪木参院議員(73)が安倍晋三首相(62)に本紙昨報の“闘魂注入”を行った。

 15日の参院特別委員会で環太平洋連携協定(TPP)承認案・関連法案の審議が行われ、質問に立った猪木氏は自身の闘魂外交を交えながら首相の姿勢をただした。

「元気ですか! 元気があれば何でもできる」と口火を切った猪木氏。米国はドナルド・トランプ氏(70)の大統領就任が決まり、TPPの批准に踏み切らないとの見方を示した安倍首相に、「トランプ氏の当選は想定内だったか?」と尋ねた。

 安倍首相は「政治の世界はいろいろなことが起こるわけです。かつて猪木議員がスポーツ平和党をつくって、どのマスコミも議席を取るとは思わなかった。猪木議員は『どうだ見たか』という気持ちになったと思う。政治は対応することが大切なんです」。

 猪木氏はTPPについて重ねて「私は一歩踏み出す勇気が必要だと話すが、一歩引き下がる勇気も必要ではないか」と迫った。安倍首相は「TPPが進まないと、軸足はRCEP(東アジア地域包括的経済連携)に移っていくのは間違いない。米国はRCEPに入っていない。GDP世界最大の国は、米国ではなくて中国になっていくわけです。その意味でTPPが一つのモデルにならなければならないのです」と力説した。

 猪木氏は、安倍首相が17日にニューヨークで行うトランプ氏との会談に相当な覚悟を持っていると感じ取ったようで「豊富な政治経験とリーダーシップに期待します」と質問を終えた。

 政府関係者は「安倍首相は、ニュージーランドがTPP法案を成立させたことで弾みをつけた。TPP協定が発効しなければ、アジアの経済連携の枠組みは中国を中心としたものに移る。トランプ氏との会談は表向き信頼関係の構築です。しかし裏では中国を意識し、トランプ氏に日米同盟の必要性を大きく訴える突っ込んだ内容になる」と説明した。