【博多・道路陥没】わずか1週間で通行再開の陰に「オール福岡」の力

2016年11月15日 10時25分

15日朝に通行再開した陥没部分

 8日早朝に発生したJR博多駅前の道路大規模陥没事故から1週間となった15日、福岡市は道路の復旧を終えて車や歩行者の通行を再開させた。現場付近のビル3棟に出していた避難勧告も解除され、西部ガスは一部の建物で停止していたガスの供給を開始する。

 午前5時、埋め戻された「はかた駅前通り」の路面を先導の警察車両に続いてタクシーがゆっくりと走り抜けた。街が明るくなった後もバスや一般車両、バイク、トラックがスピードを落として通行。周辺には陥没前の日常が戻った。

 8日午前5時15分ごろに始まった陥没は徐々に広がり、長さ約30メートル、幅約27メートル、深さ約15メートルまで巨大化。停電発生や上下水道管やガス管、通信ケーブルなどのライフラインが打撃を受けた。

 ちょうど1週間後の通行再開に、ツイッターでは「陥没ふさがった」「工事お疲れさま」「日本の技術力はすごい」といった喜びや復旧工事に感心する言葉が発信された。

 埋め戻しは陥没発生から約9時間後の8日午後2時半、固まりやすい特殊な土を使って開始。9日夜には地表下約3メートルまで進んだ。10日にライフラインの復旧作業に着手し、13日に完全復旧させた。この間、11日には沿道ビルの地下空洞部を埋め戻している。14日に安全を確認し、舗装が行われた。

 事故の原因は福岡市が発注した市営地下鉄七隈線の延伸工事。高島宗一郎市長(42)は通行再開後、「多くの皆さまにご迷惑を掛け、おわび申し上げる」と改めて謝罪した。一方、自身のブログでは、「自社の仕事を断り、日頃のライバル関係を超えてご協力頂いた皆さんの心意気なしには絶対に今回の復旧は成し得ませんでした。これこそ日本の底力だと感じました」と工事関係者に感謝した。

 事故の責任問題や被害施設への補償が残っているが、「オール福岡の力を結集」(同)して再開にこぎつけた。