アジア最大の台北LGBTパレード 中国人参加者が激減のお家事情

2016年10月31日 17時00分

台北で開催されたLGBTパレード

 台湾・台北で毎秋恒例の性的少数者(LGBT)のパレード「台湾同志遊行」が29日、開催された。14回目となった今年は、沿道の見物を含めて昨年同様、8万人超(主催者発表)が参加した。

 先週末の台北は、アジア中のゲイであふれた。「日本人や韓国人、華僑圏の中華系は相変わらず多かったけど、大陸からの中国人は、ほとんど見なかった」とは、毎年パレードを見物している日本人(45)。

 聞けば、個人旅行者向けビザの緩和で、2年ほど前までは中国人ゲイの訪台は増えつつあったという。「でも、警察の介入でゲイパーティーがショボくなった昨年あたりから、中国のパーティー好きたちは、台北じゃなく東京やバンコクに流れてる」(前出の日本人)

 最近の地元メディア報道によると、今年は例年と比べて大陸からの中国人観光客が、なんと約6割も激減。追い打ちをかけたのは、今年1月の総統選で圧勝、5月に台湾のトップとなった蔡英文総統(60)率いる民進党政権が、中国の圧力に抵抗して、将来的に“独立”を目指していることだ。

「日本が昔してたでしょ、鎖国。台湾は中国と今そんな状態。中国のゲイは台北に来るのが今、難しいよ」とは、日系企業勤めの台湾人(50)だ。

 もっとも、民進党は野党時代、同性婚を合法化する法案を立法院(国会)に出すなど、ゲイにフレンドリー。蔡総裁も同性婚を支持し、地元ゲイに断然の人気がある。

 当時は廃案になったが、同性婚法案は今年中に再提出される見通しで、保守層の反対はあるものの、超党派での支持があり、近い将来、台湾での同性婚が現実味を帯びてきた。

 リベラルな台湾に対し、何かと抑圧の多い中国でゲイの結婚は? 上海在住ゲイ(35)は衝撃の実態を明かす。

「中国は既婚のゲイが、かなり多い。一人っ子政策で、ゲイでも子孫をつくらなきゃダメだから。僕も彼氏も、レズの子と結婚してるよ。僕らは“妻”と別居婚だけど、連絡は密に取ってるし、海外にゲイ旅行したら、お土産も買ってくるし、仲はいい。彼氏には子供もいるよ」

 ダイバーシティー(多様性)が世界的な流れの今、台湾と中国のゲイ、どちらが幸せかは明らかだ。