鳥取中部地震の予兆?近海に出没していたイルカの群れ

2016年10月27日 07時00分

今年4月24日、山陰沖の漁場に出現したイルカの群れ(地元男性提供)

 鳥取県中部で最大震度6弱を観測した地震で、鳥取県は25日、地震によるけが人が重傷3人を含む計19人になったと明らかにした。避難者は552人。気象庁によると、21日の震度6弱以降、25日午後9時までに震度1以上の地震は235回発生した。

 実は地元の漁師や遊漁船業者の間で、今年に入って「大地震が来るんじゃないか」と話題になっていたという。

 予兆となったのはイルカ。鳥取、島根沿岸に大群が押し寄せ、漁船の近くをウロウロしたり、サーファーと遊んだり、あり得ないほど人間界に近づいていたという。虫の知らせではなく、イルカの知らせを地元の人たちは感じていたのだ。

「島根半島の近海に漁場があり、遊漁船が集中するエリアがある。30隻ほどが集まって釣りをしていると、20頭ぐらいのイルカの大群が現れた」

 本紙にイルカの大群を映した動画を提供してくれたのは、鳥取県とよく間違われる隣県の島根県に住む釣り好きの男性(39)。4月、島根・出雲市の沖合で遊漁船で釣りをしていると、イルカの大群に遭遇したという。現在も山陰沖にはイルカは魚の集まるエリアに頻繁に出没するという。周辺の遊漁船船長(66)は「かなりの確率でイルカが出て、商売あがったりだ」と憤る。豊かな漁場をイルカの大群に荒らされているからだ。

「秋になってもイルカの群れがいるのは例年ではあり得ない。地震でも起きるのではないかと噂になっていた」(同)

 また、今回の震源地に近い鳥取市の青谷海水浴場にも5月上旬に体長2メートルほどのイルカが出現しサーファーらと一緒に泳ぎ回った。地元テレビ局がこぞって報じ、「青ちゃん」というあだ名まで付いたというが、数日後に姿を消していた。

 さらに山陰放送が島根県松江市の海岸で10頭ものイルカが泳ぎ回っているのをキャッチ。専門家が「10頭も泳ぎ回るのは珍しい」と話していた。

 イルカと地震といえば、東日本大震災の1週間前となる2011年3月4日、茨城県鹿嶋市の下津海岸で約50頭のイルカの一種、カズハゴンドウが打ち上げられているのが見つかり、騒ぎとなった。イルカの挙動が、地震予知に関係する新たな実例を作ったのかもしれない。