深刻問題化するネットイジメ 花巻南の野球部員“監禁動画”流出

2016年10月26日 17時00分

 岩手県花巻市の県立花巻南高校で、野球部の男子部員がオリのような中に閉じ込められている動画がネット上に流出し、イジメではないかと物議を醸している。

 32秒の動画では、野球部のユニホームを着た男子部員が、高さ約40センチの半地下のような空間に足をかがんだうつぶせ状態になっている様子が映し出されていた。手前は鉄格子のようなもので覆われていた。

 複数の声が聞こえることから、撮影者以外に数人がいたとみられる。

「携帯(電話)を返して」「なんで」と涙ながらに訴える男子部員に対し、「ちゃんとエサをあげるから」「(携帯返却は)警察に通報するからダメ」「今日、(その中に)泊まって」と笑い飛ばしていた。

 動画は同校野球部のグループ内で、24日に投稿されていたものが、外部に流出したとみられる。元動画は既に削除されたが、ネット上で瞬く間に拡散した。

 同校は25日、閉じ込められたのは野球部の部員と確認し、マネジャーを含む野球部員41人全員から事情を聴いているという。閉じ込められたのは出入り可能の校内施設で、「オリではない」(同校)という。

 地元関係者は「花巻南はもともと女子高で、男子共学となった後も女子率が3分の2を占める。スポーツは専門学科があり、力を入れているが、野球部は強豪校といえるほどの実力はない」と話す。ネット上では同校OBとみられる関係者がイジメではなく伝統行事と反論し、さらなる炎上を招いた。

 SNSやLINEでイジメの様子を動画や画像で共有する「ネットイジメ」が社会問題になっている。

「なんでもかんでもすぐ動画で撮影し、ネット上でネタにしてしまう。イジメの概念も希薄なんです」(教育関係者)

 各校は対策に頭を悩ませているが、もしネタ動画だったとしてもネット社会の中で、もはや取り返しはつかない。