阿蘇山が経験ないほどの爆発的噴火…現場の様子は

2016年10月08日 16時00分

 熊本県・阿蘇山の中岳第1火口で8日未明、爆発的な噴火が発生した。

 

 噴煙の高さは1万1000メートルにまで達したことが気象衛星により観測され、1キロを超える広い範囲に噴石が飛散した。気象庁は噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げた。火口から2キロの範囲で、大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼び掛けている。

 

 中岳第1火口で爆発的噴火が起きたのは1980年1月26日以来、36年ぶりとなる。火山灰は主に阿蘇山の北東方向に広がり、四国の愛媛県松山市内でも噴火による火山灰が確認されている。

 

 阿蘇山火口から約4キロ北にある「かんぽの宿」の柏田総支配人は本紙の電話取材に応じ、噴火当時の様子を語った。

 

「噴石と火山灰が10分ほど激しく降った。ひょうが降った時の音がした。外に出てみると2、3センチほどの噴石がたくさん落ちていました。1台、お客様の車のフロントガラスが割れていた。これほどまでの噴火は、これまでに経験したことがない」(同支配人)

 

 今年4月に熊本地震が発生し、今回の爆発的噴火と自然災害が続くが「まずは目の前の噴石や火山灰を片付けて、逆風に負けずに一つひとつやっていきたい」と同支配人は話した。

 

 気象庁の斎藤誠火山課長は記者会見し「阿蘇山は不安定な状態で、今後も同規模の噴火が起こり得る。風下側では火山灰だけでなく、小さな噴石や火山ガスにも注意してほしい」と呼び掛けた。今後、降灰の状況や噴出物などを分析し、噴火のメカニズムを調べる。4月の熊本地震との関連は不明とした。

 

 中岳第1火口では79年9月に噴石で観光客3人が死亡。2015年9月には火砕流を伴う噴火が発生し、噴火警戒レベルが3になった。今年5月には、ごく小規模な噴火が発生した。