小池百合子東京都知事(64)が27日、都庁内保育所「とちょう保育園」(都議会議事堂1階)の開所式に出席した。

 小池氏は「流行語に『待機児童』が選ばれるのではないか」と話し、それだけ重要課題だと訴えた。同保育園を問題解決のモデルケースにしてきたいと意気込んだ。

 開所式には川井重勇議長(68)も同席。川井氏といえば、小池氏が知事就任のあいさつに行った際に記念撮影を拒否したほど“小池嫌い”で知られる。先に姿を見せた川井氏はにこやかだったが、小池氏が登場すると厳しい表情に変わった。

 それでも、これまで会釈すら無視することがあった川井氏はこの日、小池氏に会釈。さらに小池氏の方に頭を傾け、何かを話しているような瞬間もあった。また、保育園の運営業者代表のあいさつでは、2人揃って代表の襟の乱れを指摘。28日の都議会開催を前に“雪解けムード”かと思われた。

 ところが、保育園の視察では2人一緒に説明を受けているようで、それぞれが別のものを見ているといった状況。小池氏は「住みつきたいかも」と保育園の環境のよさに顔をほころばせたが、やはり川井氏との間には厚い壁があるようだ。

 とちょう保育園は定員48人で、半分を地域住民が、残り半分を都職員と近隣企業で利用するという。小池氏は「都庁のお越しの方も一時保育の利用ができる。おもてなしの一環。シンボル事業にしたい」と語った。