イグ・ノーベル賞 日本人受賞 股のぞきで自撮り革命起きる

2016年09月25日 10時00分

 ユニークな研究に取り組んだ人物に贈られる「イグ・ノーベル賞」の授賞式が22日、米ハーバード大学で行われ、“股のぞき”によって見える対象の変化を研究した立命館大学文学部心理学域の東山篤規教授と大阪大学大学院の足立浩平教授(行動統計科学)が「知覚賞」を受賞した。

 

「視覚による空間知覚」などが専門の東山教授は2006年の論文で研究結果を発表。頭部が胸より下になる股のぞきは、見える風景の距離感が正確につかみにくくなることを証明した。人間は子供のころから頭部を上にした姿勢で大きさや距離を知覚しており、条件が大きく変わると、その精度が下がることが原因として考えられるという。

 

 京都府宮津市の名勝・天橋立では、股のぞきによって空と海が逆さまに見えるようになることが有名。東山教授らは、これを数値で説明した形で、実験では股のぞきによって対象の大きさが実際より小さく見えることが確認された。

 

 この研究に注目するのは出版関係者だ。

 

「今回の研究結果を応用していけば、人間の顔をより小さく見せることもできるのでは。特に自撮りや普通の写真撮影などで利用できたら相当な影響力を持つ」

 

 東山教授の実験はあくまで肉眼による主観で、レンズを通した客観的データではまた条件が変わりうる。それでも視覚の研究によって切り開かれる世界は広そうだ。

 

「とくに自撮り初心者の場合、目線や光をうまく調整するために、わざとカメラを上下逆にして撮る子は多い。あるいは上下や左右を逆さまにした写真をSNSに載せて顔の大きさをごまかそうとする人もいる。そういう初歩のテク以上により簡単に“盛れる”やり方を科学的に立証できたら、多くの人の役に立つのでは」(前出の関係者)

 

 東山教授は「一般的には興味を持たれない分野なのに、賞をもらえて驚いた」とコメントしたが、考えようによってはとてつもなく有益な研究なのかもしれない。