北朝鮮が教育担当副首相を銃殺処刑した仰天理由

2016年09月02日 07時30分

 韓国統一省報道官は8月31日の定例記者会見で、北朝鮮で最近、教育担当の金勇進(キム・ヨンジン)副首相が処刑されたとの見方を明らかにした。

 対韓国政策を統括する朝鮮労働党の金英哲(キム・ヨンチョル)統一戦線部長と、党宣伝扇動部の崔輝(チェ・フィ)第1副部長も、何らかの理由で「革命化教育」と呼ばれる思想教育を受けたという。

 韓国政府関係者によると、処刑された金副首相は6月29日に行われた最高人民会議(国会に相当)で、金正恩朝鮮労働党委員長に「お前は座る姿勢が悪い」と指摘され、北朝鮮の秘密警察にあたる国家安全保衛部の調べを受けた結果「反党、反革命分子」と見なされ、7月に銃殺された。

 金英哲氏は「高圧的態度をとった」などを理由に農場で約1か月の革命化教育を受け、8月中旬に終えている。

 平壌情勢に詳しい関係者は「特権階層の一員だった駐英公使が、正恩氏の体制に嫌気が差し、妻子とともに韓国へ亡命した。正恩氏は、自身の体制を引き締める狙いで幹部らを処分したという見方が強い」と指摘した。

 北朝鮮の“内部崩壊”は今に始まったことではない。正恩氏は北朝鮮の最高指導者に就任した直後から「短気で我慢強さがない指導者の下では、政権が長続きしない」(政府関係者)とみられていたが…。

「北朝鮮は1948年の建国以来68年間、韓国が流したクーデターの噂はあっても、反政府デモなどが発生した実例が見当たらない。これは最高指導者を神格化することで首領や党への謀反は不敬にあたると、側近や市民に罪の意識を植えつけているから。正恩氏は、故金正日総書記の遺訓である“先軍政治”を継承。朝鮮人民軍は軍事優先の国にあって最大の既得権益を与えられている。正恩氏は軍人が特権を甘受できる国に自ら作り、今がある」(同)

 ただ、国際社会の経済制裁の影響で北朝鮮は「金欠状態」ともいわれ、独裁体制をいつまで維持できるかは不透明だ。