小池都知事 緑の戦闘服で「都議会のドン狩り」始動

2016年08月18日 08時00分

緑の戦闘服にヘルメットをかぶって豊洲新市場を視察した小池氏

“東京の台所”はどうなる!? 小池百合子東京都知事(64)が16日、11月の移転を前に延期論も浮上している豊洲新市場と現在の築地市場を視察した。報道陣を驚かせたのはその緑色の服装だ。緑色は、都知事選中のイメージカラーで、当選後は「緑は戦闘服」として避けていたからだ。築地移転には因縁の“都議会のドン”が絡む利権が渦巻いている中、早くも封印を解いた小池氏は再び戦闘モードへ突入したようだ。予定通り移転するのか延期か、それとも白紙撤回か――。

 午後1時30分、築地市場にある建物の屋上に小池氏が現れると、報道陣は息をのんだ。上下ともに緑のスーツに身を包んでいたのだ。

 緑といえば、都知事選中に小池氏がイメージカラーに選んだ色。有権者に「緑のものを身につけて街頭演説に来てほしい」と選挙活動に利用していた。当選すると緑は封印し、青や白、サファリルックに切り替えた。小池氏は「緑は戦闘服」と明かし、戦っているときだけのものだとした。

 その緑を着たということは、この両市場の視察が戦いであるということ。報道陣から「やはり延期にするつもりなのか」との臆測が漏れた。

 そもそも築地移転問題とはどういうものなのか。築地市場が発展するに伴い手狭になり、施設も老朽化したことから、移転構想が浮上。2001年に築地から近い豊洲が候補地に選ばれた。賛否あったが、12年には都議会で移転費用の予算が成立。その後の話し合いで今年11月7日に豊洲新市場が開場することになっていた。

 しかし、反対論はまだ根強い。移転先はもともと東京ガスの建物があったところで、土壌汚染が指摘されていた。環境基準の1000倍のベンゼンが検出された場所もあった。また、かなり新市場の工事が進んでいるというのに、使い勝手の悪さが今になって明らかになってきた。この日も反対派の男性が「豊洲に移転すれば死人が出る」と小池氏に訴えた。

 賛成派は「今、開場を延期すれば混乱をきたす」と主張。もともと移転したかったわけではないが、長い時間をかけて議論して結論を出したのだからひっくり返さないでほしいという。一方、反対派は「土壌汚染や使い勝手の問題がクリアになるまで延期してほしい」と要望。拙速な移転に抗議している。

 さらに、17日発売の週刊文春には“都議会のドン”内田茂都議(77)が役員を務める会社が豊洲新市場の工事を受注していたと暴露。また豊洲新市場がある江東区の山崎孝明区長(72)とその息子・山崎一輝都議(43)も内田一派で、築地移転利権の恩恵にあずかっていた疑惑を報じている。

 永田町関係者は「小池氏は情報公開と利権追及をテーマに掲げており、築地移転問題は小池都政がこれまでと違うと示すチャンスになっている」と指摘。内田氏の問題を理由にしての延期もあり得るわけだ。

 視察を終えた小池氏は「自分の目で見て、どんな改善策、問題点があるのか確認に来た。豊洲の施設は最高級だが、予算が当初よりも膨らんでいる。その理由を確認したい」と利権追及に意欲を示した。内田氏の問題についても「これから都政改革本部が始動するので都民のお金が正しく使われているのかという観点でチェックすることになる」と意気込んだ。

 リオ五輪の閉会式(日本時間22日)から帰国後に決断する考え。延期となれば“都議会のドン”を始め、その一派や反小池派が暴れだすこと必至。緑の戦闘服がだてじゃないところを見せつけることになるのか。