【淫行疑惑報道】鳥越氏「文春」と全面戦争に異論噴出

2016年07月22日 10時00分

鳥越俊太郎氏

 東京都知事選(31日投開票)に野党統一候補として出馬したジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)と「週刊文春」が全面戦争に突入した。21日発売の同誌で“女子大生淫行疑惑”を報じられたことを受け、鳥越氏はこの日、弁護団を通じて名誉毀損と公選法違反(選挙妨害)の疑いで、週刊文春の編集人に対する告訴状を東京地検に提出した。とはいえ、著名なジャーナリストである御仁が、即座に刑事告訴に動いたことに各界から異論が噴出。この日、遊説先で取材に応じた同氏にはマスコミからも厳しい質問が相次いだ——。

 またも“文春砲”が炸裂した。「女子大生淫行疑惑」の見出しで、鳥越氏の女性スキャンダルを報じたのだ。

 同誌によれば十数年前、鳥越氏は有名私立大学に頻繁に出入り。そこで知り合った当時大学2年生だったAさんと2002年夏に別荘で誕生日パーティーを行った。そこで同氏はAさんに強引にキス。抵抗されると「大人の恋愛というのはこういうものだよ」と言い放ったという。

 行為は未遂に終わったものの、男性経験のないAさんは自死を考えるほど、心に深い傷を負ったとされる。

 事実ならば「レイプ未遂」と報じられても仕方がない内容。しかも選挙戦の真っただ中だ。同氏の支持者は女性が多いだけに、この手の醜聞は致命傷になりかねない。

 この報道に激怒した鳥越氏は20日夜、文春宛てに「事実無根」とする内容の抗議文を送付。21日には鳥越氏の弁護団が名誉毀損と公選法違反(選挙妨害)の疑いで、東京地検に告訴状を提出した。弁護団は「これにより、週刊文春の記事が事実無根であることを明確にしました」と強調。週刊文春編集部は「記事には十分、自信を持っています」とコメントしている。

 鳥越氏はこの日午前、民進党都連の選挙対策会議に出席。文春報道に言及し「記事内容は一切事実無根だ」と述べた上で「私は週刊誌の仕事をしていたから分かるが、単なる週刊誌の取材記事というより、何か政治的な力が働いているのではと思う」と“陰謀”論までチラつかせた。

 その一方で疑惑に関する記者会見は行わず、残りの選挙戦に集中するという。短期決戦の都知事選だけに、この件に議論が集中するのを避けたい気持ちも分かるが…。

 前大阪市長で弁護士の橋下徹氏(47)はツイッターで「鳥越さん あれだけ報道の自由を叫んでいたのに自分のことになったらちょっとケツの穴が小さくないか?」とチクリ。「今回の文春なんてチョロい記事。ちゃんと釈明しなさい」と、自分の口で説明責任を果たすべきとした。

 この日の夕方、鳥越氏は遊説先のJR中野駅前で「私の最大の強みは“聞く耳”を持っていることです! それは私の体に染み付いているんです」とアピール。聴衆からは「文春なんかに負けないで〜」と声援も飛んだが、その後の囲み取材では、一連の疑惑について「事実無根」と話しただけで、詳細は「弁護士に一任しているので、私から言うことはない」と繰り返した。

 報道陣からは「ジャーナリストだったら訴訟ではなく、まずはご自身で説明するべきでは?」と質問が飛んだが、同氏は「それもあるが、すでに法的な手続きに入っている。私の口からは控えさせていただく」と態度を変えなかった。

 選対会議で言い放った「政治的な力」の“正体”についても、同氏は「これは51年間、報道の現場に携わってきた私の勘、直感だ。具体的に何かあるというわけではない。そのことについて(騒ぎを)大きくする気はない」と急にトーンダウン。女性問題が報じられたことによる選挙戦への悪影響すらも「それを聞きたかったら、弁護士に問い合わせてください」と丸投げした。

 弁護団の一人である弘中淳一郎弁護士は本紙取材に「こちらが事実として認めているのは、Aさんを含めた複数名で別荘に行ったこと。その後Aさんの交際相手であるBさんと話し合いの席を持ったことの2点のみだ。Aさんに性的関係や強引にキスを迫った事実は一切ない」とコメント。

 本紙は14日付で、いち早く鳥越氏に女性問題を直撃していた。一度は民進党の“身体検査(身辺調査)”で、女性問題の件が引っ掛かっていたという情報を得ていたからだが、まさに現実となった形だ。