25年ぶりに復活したホンダ「NSX」に高まる期待

2016年06月11日 09時00分

 ホンダは9日、スポーツタイプのハイブリッドカー(HV)「CR―Z」の生産を年内で終了すると発表した。その理由を「販売状況などを総合的に判断した」と説明。ただ、生産終了を前に、内装を黒色で統一した特別仕様車(280万円)を10日から発売する。2010~11年の「日本カー・オブ・ザ・イヤー」に選出された同車は、若者の車離れで縮小するスポーツカー市場を活性化するため10年に投入され、発売当初は話題を集めた。だが、16年5月までの累計販売は約4万台と伸び悩み、当初目標の年間4万~5万台に届いていない状況だった。

 子供を持つ車愛好家は「発売当初は、未来感があって欲しい車だったけど、いくら燃費が良くても子供ができるとスポーツタイプは不便でファミリー層にはつらい」。

 ホンダ側も織り込み済みの話で、狙いは若年層と子育てから解放された世代だったが、販売関係者は「ターゲット的に中途半端で、立ち位置が微妙だった」と分析する。ホンダからは軽自動車タイプのスポーツカー「S660」も販売されている。「ミッドシップで小型の2人乗りとなると、S660も販売しているし、小さい車で遊びたいなと思ったらそっちを選びますよ。実際、そちらの方が販売も好調ですしね」(ホンダ愛好家)と身内に食われている状況を指摘する。

 一方、高所得者層は「スポーツカーというのはある意味、自己満足の世界で、いかに物欲を刺激するか。金持ちがスポーツタイプのHVを買うとなったら『テスラ』とか『フェラーリ』になってしまいますよね。そういう意味でも、物欲のターゲットになりにくい車なんですよ」(団塊世代のユーザー)と疑問を投げかけている。とはいえ、スポーツカー好きのホンダファンは少なくない。「25年ぶりに復活した『NSX』が、夏にも国内で発売されるとの情報もある。0→100キロ3秒で最高時速300キロオーバー。話題になることは間違いない」(関係者)。価格も1800万円以上と予想されている、まさにスーパーカーだけに巻き返しに期待したい。