貧困女子が走る個人風俗の実態

2012年04月16日 13時21分

 東京の保険会社で契約社員として働くA子(25)は毎週水曜日になると、JR山手線の某駅で降りる。繁華街にある出会い喫茶に入り、なじみの男性客が来るのを待つ。男性は店に〝連れ出し料金〟を払って、A子を雑居ビルに連れていく。飲食フロアは定休日で人の姿はない。

 

 トイレでスカートを脱いで下半身をあらわにすると、和式便器にまたがり、男性に尻を向けて排便をして見せる。満足した男性から1万円を受け取ると、何事もなかったように都内にある自宅アパートに帰って行く。


 国立社会保障・人口問題研究所の調査(2010年)では、年間の可処分所得(収入から税金や社会保険を支払った残りの自由になる金)112万円未満の人が「貧困状態」該当者。その割合は20~64歳の独身女性の32%にものぼる。該当者であるA子以外にも「自分が特に金持ちなんて思ってなかったけど、私の収入だともう少しで貧乏の仲間入り」(23=不動産)、「完全に貧困状態です」(20=劇団員)。意外にも我々の周囲に少なからずいるのだ。

 

 大学卒業後に2度の転職を経て、最近3つ目のアパレル店を辞めたB子(27)は、ルームシェアしていた女友達が出て行ったため引っ越しせざるを得なくなった。だが、失職中の身で転居費用約50万円がない。両親が立て替えたが、借用書にサインした。

 

「何度もお金を出してもらってるから、両親は本当に自立させる思いで借用書を作ったんです」(B子)

 

 貯金はゼロで、生きるために渋谷で特殊なバイトを始めた。男性の自慰行為を見るだけで2000円が稼げる〝風俗〟だ。それでも指名は少ない。

 

「お店からも『あなたみたいな大人がこんなところで働くのは遅い』と言われました。男の人はもっと若い子を指名します」(B子)

 

 今では1本の稼ぎ3000円の手コキへ踏み切ろうか心が揺れている。

 

 風俗嬢のC子(24)には悩みがある。「常連のお客さんが長時間コースを選んでくれるんですけど、それには〝条件〟があるんです」。条件とは脱法ドラッグ「ハーブ」を一緒に使用するプレーだ。性感を高めるセックスドラッグとしても使われているとされ、大麻や覚醒剤への「ゲートウエイドラッグ」として当局も規制へ動き出した代物だ。「太客を逃すと家賃とか食費がキツくなるから、断れません」と語るC子の表情は大麻中毒者のものに似てきている。

 

 冒頭のA子は「ウンチする姿を人に見せるなんて、最初は本当にイヤで情けなかった。でも週に1回、これだけで1万円が手に入る。生活のために慣れてしまってる自分が怖い」とポツリ。独身女性の格差社会が確実に広がっている。