【熊本地震】“熊本流”風俗はどうなっているのか

2016年04月22日 06時30分

無念の休業から再開を誓うシャトーロマン

 一連の熊本地震でまたもショッキングな事実が明らかになった。16日未明に起こったマグニチュード(M)7・3の「本震」は最大震度6強とされたが、実は震度7の場所があったことを気象庁が20日に明らかにした。熊本地震では、最大震度7だった14日夜のM6・5が本震ではなく、16日未明のM7・3が本震とされ、日本中を驚かせたばかり。2度にわたる震度7などの大規模地震に、熊本名物のソープランドが大ピンチを迎えている。“熊本流”はどうなっているのか。

 熊本地震の規模は後から大きくなっていく感もある。前震となった14日午後9時26分ごろのM6・5で震度7が観測された熊本県中部北寄りの益城町が、20日の気象庁発表により、16日の本震でも震度7だったことが判明。西原村も震度7で、益城町はわずか28時間あまりのうちに2回も震度7に見舞われた。同じ場所で震度7が2回は過去に例がないという。

 一連の熊本地震をめぐる報道ではこれまで、被災者の日常生活にスポットが当てられてきた。コンビニなど商店の被害や物不足も取り上げられたが、被災したのはそれだけではない。国内有数のソープランド地帯を持つ熊本の「中央街」もまた影響を受けていた。

 熊本といえば、東京の吉原(台東区)や岐阜の金津園、滋賀・雄琴、神戸の福原などと並ぶソープ各店の評判が高い街として知られる。東京から飛行機に乗ってサービスを楽しみに行く客もいるほどだ。

 本紙記者は15日夕方に現地で状況を調査。ある店のスタッフは「14日は平日で男性客は少なかった。地震の後、女の子がおびえながら外に出てきていた」と振り返った。

 風俗案内所では「店は全部で40店ほどあるが、営業しているのは半分以下」。一軒一軒回ったところ、営業中の店は3分の1もなかった。ボイラーがやられて営業不可の店もあれば、建物が損傷した店もある。

「ボイラーも建物も大丈夫だけど、営業中に揺れてお客さんに不快な思いをさせたら申し訳ないから休業にした。14日の地震のときはお帰りいただいた。『まだイッてない!』と怒る人はいなかった」(S店)。

 ソープは法律上、間取りの変更などは禁止されているが、地震などで壊れた箇所を改修することはできるそうだから、営業に問題はないという。つまり「壁紙を張り替えるのと同じ」(S店)ということ。

 休業する店が多い中、“日本3大ソープ”の一つに数えられる会員制の名店「ブルーシャトウ」は同日夜も営業した。店長は「わざわざ来ていただいたお客様をガッカリさせるのも申し訳ありません。“簡易営業”という形で通常通り営業しております」。“簡易”が何を指すのかは不明ながら、「頑張ります」と答えてくれた。

 同じく営業していた老舗「シャトーロマン」では「県外出身の女の子もいるから、『避難所に行くくらいならここにいろよ』と言ってます」(スタッフ)と優しい震災対応がなされた。コユキさん(35)は「遊びに来た人を喜ばせるのが好き。癒やされたと思ってくれたらうれしい。熊本ソープも頑張ろう」と意気込みも口にした。

 ここまで取材していたが、16日未明に本震が襲ってきた。これで潮目は変わった。18日に改めて取材を受けた「シャトー――」の関係者は「あの後の地震(本震など)でもうダメ。今は休業。また再開したい」と悔しそうに語る。スタッフとコユキさんはさぞかし無念だろう。それでも「ブルー――」は「18日は休みましたが、明日から営業いたします」と答えた。

 各地が甚大な被害を被った中でも、熊本市内の繁華街では一部の居酒屋チェーンが店を開けた。ソープランドもまた、客に気持ちの良いひと時を過ごしてもらいたいとけなげにも店を守る。東日本大震災でダメージを受けた福島県では、小名浜エリアのソープが復活。熊本でも今後、事態が落ち着けば、復旧作業員らに安らぎを与えたり、力の源を生む場としてソープは一助になるだろう。