【政治資金の私的流用疑惑】田母神氏 支援者とは「泥沼」

2016年03月09日 09時00分

 田母神俊雄元航空幕僚長(67)が2014年に政治資金の一部を私的に流用した疑いが持たれている問題で、東京地検特捜部が7日、業務上横領の疑いで田母神氏の事務所を家宅捜索し、田母神氏から任意で事情聴取した。

 田母神氏の疑惑は都知事選に出馬した際、資金管理団体「田母神としおの会」に約1億3000万円の寄付金を集めながらも14年12月の衆院選前には残額が約1000万円しかなく、数千万円にも上る使途不明金が発覚していた。

 田母神氏は会計責任者が3000万円を赤坂のコリアンクラブなど遊興費で使い込んだとして、業務上横領容疑で警視庁に告訴した。ただ選対本部長を務めた衛星放送「チャンネル桜」の水島総社長(66)らは、田母神氏や選対事務局長も横領に関わっていたとして、昨年12月に東京地検に告発した。

 水島氏は同番組で「7000万~8000万円が消えた。田母神氏と事務局長が50万円ずつをどんどん引き出し、使いまくった。田母神氏が愛人に対しての毛皮代や葬儀代、田母神家の墓の整備などに使っていた」と指摘していた。

「田母神氏に多額の献金が集まったのは永田町に精通する水島氏の力によるところだったが、田母神氏は自身の知名度でカネが集まったとてんぐとなり、水島氏との溝も生まれた。もはや2人は完全決裂し、ののしり合いになっている」(野党秘書)

 今後の焦点は、特捜部が田母神氏の関与までメスを入れるかだ。水島氏らの告発が証明されれば、田母神氏の責任は免れない。

「特捜部が迅速に動いている背景の一つに、公明党の影が見え隠れしている。田母神氏は衆院選で東京12区から出馬して、公明党の太田昭宏元代表にケンカを売った件で、創価学会上層部の逆鱗に触れた。保守分断を狙う意味でも、徹底的にやられる可能性はあるでしょう」(永田町関係者)

 過激な言動で怖いもの知らずだった元航空幕僚長も進退極まったか。