民泊 今春解禁で危惧される治安悪化の対策は?

2016年01月27日 09時00分

 一般住宅に有料で観光客らを泊める「民泊」について、厚生労働省と観光庁の有識者会議は25日、現行の旅館業法の「簡易宿所」として許可を取りやすくするため、面積に関する基準やフロント設置の要件を緩和することを決めた。これを受けて厚労省は同法に関する政令と通知を改正し、4月に施行する方針。

 これまで違法状態で営業していたマンションの空き部屋など小規模施設も自治体からの許可を得やすくなり、事実上の解禁となったことで今春から全国で民泊の活用が見込まれる。

 有識者会議は既に、民泊を旅館業法の簡易宿所と位置づけ、自治体による許可制とすることで一致していた。

 民泊をめぐっては「部屋を汚される」「家具や家電を壊される」「信じられない金額の光熱費の請求が来る」「大騒ぎされて近所から苦情がくる」など問題が出ている。

 今回の要件緩和でさらにマンションの空き部屋を民泊に利用しやすくなったら、周辺の治安悪化は確実だ。

 あるマンションオーナーは「オートロックマンションは安全も値段に入っている。しかし1部屋でも民泊があると、不特定多数の外国人が自由にフロアをうろつくことになる。民泊に使われていることを知らない他の住民は『オートロックだから安心』と思っていて、施錠が甘い傾向にあるので、マンション中が荒らされる可能性がある」と語る。

 マンション規約を改定して、「民泊禁止」を盛り込むしか対策はない。

「マンションでは見慣れない顔がいると、警戒心が生まれます。でも毎日、不特定の人がいる状況に慣れてしまうと、警戒心が薄れる。たとえば1部屋をホストの寮として貸したら、それが中国人に又貸しされ、常に不特定の人が出入りするようになり、いつの間にか偽ブランド工場になってしまったことがあり、犯罪物件となり、価値が下がった」(同)

 性善説的な日本人がまったく文化の異なる国の人に部屋を貸すと、想像できないことが起こることもある。