金正恩氏が忠誠心が低い「不純分子」を地方に追放

2016年01月20日 09時00分

 韓国紙「朝鮮日報」は18日、北朝鮮が5月に予定している朝鮮労働党第7次大会を前に、政権への忠誠心が低い「不純分子」を平壌市から地方に追放していると報じた。

 同紙によると、北朝鮮の内部事情に詳しい消息筋は「党大会を前に朝鮮労働党、国家保衛部、保安部などが合同で、平壌市で不純勢力の摘発と追放の作業を行っている」「金正日総書記の4周忌となった昨年12月17日からの哀悼期間が終わると同時に作業が始まり、2月まで続けられる。数十人が北東部の咸鏡南道に送られた」と明かした。

 対象となったのは、北朝鮮の主な記念日などに金日成・金正日親子の銅像に花束を供えなかったり、参拝を行わなかったりしたため「忠誠心が足りない」とされた市民や脱北者の家族など。数千人規模としている。

 北朝鮮はこれまで平壌管理法を制定し、平壌市と地方を徹底して分離することで平壌市の人口を管理してきた。

 平壌情勢に詳しい関係者は「金正恩第1書記は、父である金正日総書記も開かなかった労働党大会を36年ぶりに開こうとしています。生前、正日氏が党大会を開かなかった理由の一つは、地方の市民に十分な食料を配給できるだけの経済成果をあげられなかったからです」と指摘した。一時は、餓死者を出すほど壊滅的状態にあった北朝鮮の食料事情は「改善されてきた」と伝わるようになった。しかし、この数年は、首都の平壌と地方の経済格差が深刻な問題として取り上げられている。

「正恩氏は不満分子を地方に追放し、忠誠心という踏み絵を踏ませることで、党大会を開こうとたくらんでいるのではないか」(前出の関係者)

 今後も独裁色がより一層濃くなることだろう。